”カニ”給食「いただきます!」 解禁から1か月 石川で豊漁の理由とは…
「いただきます」
加賀市の橋立小中学校の給食で提供されたのは、ひとり一杯のカニ。地元の漁師が獲った地物の香箱ガニ(メスのズワイガニ)です。
市川 栞 キャスター:
「みんなもくもくとカニの身を取り出しています。上手ですね。 お味はどうですか?」
児童:
「おいしいです」
市川:
「ちなみに将来の夢は?」
児童:
「漁師さん」
お箸を使って一生懸命、カニの身を取り出していきます。中には自宅からカニ専用のスプーンを持ってきた児童も…
児童:
「何も持ってこなかったら、カニが食べにくいから持ってきた。楽しみにして(学校に)きた」
市川:
「カニ好きですか?」
児童
「うん、けっこう好き」
市川:
「他の給食のおかず全部食べちゃって最後にカニ残した?」
児童
「うん、最後にカニ食べたいから。とても美味しい」
初めての作業になかなか身を取り出せず、お友達にむいてもらう子も…
市川:
「とるの難しいね…」
児童:
「むずい」
市川:
「お家では誰がむいてくれたの?」
児童:
「お母さんがむいてくれた」
児童たちが味わった石川県産のカニ。
大野 裕輝 記者:
「金沢港ではきょうもカニの水揚げが行われています。カニ漁解禁から1か月が過ぎ、その状況はどうなのでしょうか。早速聞いてみたいと思います」
平昌丸・鳥井 祥平 船長:
「ことしがこれだけズワイガニもコウバコガニもたくさん取れるという年もなかなかないので、去年、おととしまでは全然、ズワイガニとか見られなかったんですけど」
次から次へと水揚げされていく地物のカニ。
こちらは11月までに石川県内で水揚げされた加能ガニ(石川産のオスのズワイガニ)と香箱ガニの表です。去年の同じ時期と比較すると香箱ガニは約1.15倍。加能ガニについては去年の2倍ほどになっています。
豊漁の要因として挙げられるのが、安定した水揚げに繋げようと漁業関係者が続けているカニの資源保護です。
漁の対象とするのは10年近く成長を続けたカニのみ。生息地の周辺ではカニの漁期以外、網を引かないようにしたり、成熟前のものを取らないことで、10年以上にわたって資源保護を続けてきました。
JFいしかわ販売課・田中 宏房 業務部長:
「(効果は)出ているとは思います。昔に戻ってきたというか、そんな感じですね。このまま続いてほしい」
食べた人を笑顔にしてくれる石川のカニ。豊漁の裏側には、実を結び始めた漁業関係者たちの努力がありました。