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隆起した海岸に迂回路開通 異例の工法用い 復興への足掛かりに…

2024年5月2日 19:35
隆起した海岸に迂回路開通 異例の工法用い 復興への足掛かりに…
能登半島地震の影響で通行止めが続いていた輪島市の国道249号では、一部の区間で隆起した海岸に造ったう回路がきょう開通しました。

大野裕輝 記者:
「今も土砂崩れで通行止めが続いている輪島市の国道249号です。その先にう回路が完成し、きょうから通行が可能となりました」

輪島市野田町の国道249号に完成したう回路は全長およそ800メートル。


このうち、430メートルほどの区間が今回の地震で隆起した海岸を道路として使用するという異例の工法がとられ、一本につながった道路は、きょう、正午から地元住民と緊急車両に限って通行できるようになりました。

開通に先立ち、国交省の職員が地元の住民に対し、大雨や高波により通行止めにすることがあるなど、注意点を説明しました。

地元の人:
「(市街地まで)1時間かかっていた。そういう点でたいへんうれしく思う」
「やっと復旧の足掛かりかな。第一歩じゃないかな。と思う」

工事では名舟漁港の砂を掘削し、その砂を防波堤代わりの土のうや、隆起した海岸を平らにする際に使用したといいます。

国交省 北陸地方整備局・田中 義太郎 道路計画グループマネージャー:
「名舟地区の皆様に砂浜の砂使うのを了解得たので、 今回のように早く海側のう回路を作れることにつながった」


国交省では引き続き、国道249号の本復旧に向け、住民の意向調査などを進めていきたいとしています。