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【記者解説】地震豪雨の爪痕残る被災地 雪シーズン向けて奥能登の除雪体制は…

2024年11月22日 19:23
【記者解説】地震豪雨の爪痕残る被災地 雪シーズン向けて奥能登の除雪体制は…

越崎 成人 キャスター:
街なか、道路などの奥能登の除雪体制はどうなっているのでしょうか。
大雪に向けた備えについてここからは重盛記者とお伝えしていきます。

重盛 友登 記者:
よろしくお願いします。

越崎:
まずは、今シーズンの雪の予報はどうなっているんでしょうか。

重盛:
金沢地方気象台によりますと、今シーズンは冬型の気圧配置が強まる時期があるとして、例年と比べて大雪となる可能性が高いと言われています。
奥能登でもまとまった降雪が予想されるとして、さまざまな懸念事項があげられるんですが、まず、その一つが道路の除雪についてです。

越崎:
まだ道路の状況が良くない所も沢山ある思うのですけれども、そういった場所の除雪体制は現状というのは今のところ、どうなっているんでしょうか。

重盛:
現地を取材すると厳しい現状が見えてきました。

山下 実々 記者:
「輪島市内のこちらでは融雪装置が設置されていますが、ここ一帯の融雪装置全てが使用できない状態が続いています」

輪島市内の住宅地を走るこちらの県道。
平日でも通行量の多い道ですが、融雪装置は使用できない状態です。

石川県によりますと、輪島市を始め、穴水町・能登町に設置された総延長約9キロにわたる全ての融雪装置が、配管の損傷などで今シーズンの使用は難しいといいます。

輪島市民は:
「どう考えればいいんでしょうね。もう除雪していただくしかないんですよね。融雪がなければ、今いない方が多いので雪かきは中々、大変かなと思います」

県によると路面の復旧を優先させるため融雪装置再開のめどは立っておらず、使えない箇所は除雪車で対応するとしています。

越崎:
使えない融雪装置の分、除雪車がたくさん入るということなんですが、ということは道路の規制というのも気になりますね。

重盛:
のと里山海道の徳田大津インターチェンジから能越道のと三井のインターチェンジまでと、国道249号と珠洲道路の区間では、大雪が見込まれる場合に、事前に通行止めにして集中的に除雪を行うということなんです。
この集中的な除雪に関しては通行止めの情報などは事前に県のホームページやSNSで発表されるということで注意が必要です。

越崎:
しっかり確認しなければいけませんね。

重盛:
また、国や県は幅の狭くなった道に対応した小型除雪機を導入したり、能登地区に配備する除雪機械を昨シーズンよりも30台以上増やすなどして体制を強化しています。

越崎:
一方で、大雪が予想された場合、住民の皆さんが今からできることってあるんでしょうか。

重盛:
県では水や食料の備蓄を用意しておくこと、また、除雪作業は2人以上で行うなど安全を確保するよう呼びかけています。
また、21日の会見で馳知事は県民に次のように呼びかけました。

馳 浩 石川県知事:
「基本的に、まず人命最優先。事故のないように最優先。したがって雪が降ってしまったら無理をしない。何よりも安全が最優先。働いている方が安心して復旧復興の仕事に従事することができるようお願いしたいと思っています」

重盛:
実際に輪島市などでは、未だに震災の影響で道路は歪んだりしている場所があるかと思います。降雪した場合は作業には十分注意が必要ですし、先ほど、県が呼び掛けていた備蓄などをしておくことが重要になってくると思います。

越崎:
ここまで重森記者とお伝えしました。

最終更新日:2024年11月22日 20:55