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畜産業の温室効果ガス削減へ 「味の素」と県、畜産団体が協定

2024年4月2日 19:27
畜産業の温室効果ガス削減へ 「味の素」と県、畜産団体が協定

 畜産業での温室効果ガスを減らす取り組みの一つとして、食品大手の「味の素」が飼料用のアミノ酸を開発しました。このアミノ酸入りの飼料を使うことで、牛のげっぷなどから出る温室効果ガスが減ると言います。2日、県や畜産関係団体などが協定を結びました。

 協定を結んだのは県や味の素、県内の畜産関係団体など13の企業や団体です。世界的な脱炭素の気運が高まっていて、県内でも温室効果ガスの削減や経済成長の両立を図るGXの推進が求められています。

 味の素は栄養の吸収率を高める飼料用アミノ酸を開発しています。これをエサとなる飼料に混ぜて与えると肥育期間が1か月短縮され、本来、牛のげっぷなどから出るはずだったメタンなど温室効果ガスの削減に繋がると言います。

(味の素 前田純男 執行役常務)
「県内の酪農家、畜産農家に普及させていただき私どもが貢献することで県内のGXを推進して付加価値向上によって畜産業の振興に微力だが貢献させていただきたい」

 これで1頭あたり、5%の温室効果ガスの削減に繋がり、さらには、肥育期間が短くなることでエサ代の削減にも期待がかかります。

(塩田知事)
「県が先駆けて取り組みを進めることで和牛日本一鹿児島の価値をさらに高め県の畜産業の稼ぐ力の向上につながるものと期待している」

 味の素と自治体がこうした協定を結ぶのは鹿児島が初めてだということです。