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盗撮などの罪 枕崎署元巡査部長 起訴内容認める 検察側「懲役2年を求刑」

2024年8月21日 19:46
盗撮などの罪 枕崎署元巡査部長 起訴内容認める 検察側「懲役2年を求刑」

 不祥事が相次ぐ鹿児島県警。2024年4月以降、元幹部や現職警察官合わせて4人が逮捕・起訴されていてこのうち2人にすでに有罪判決が出されています。残る2人のうちの1人、女性を盗撮したなどの罪に問われている枕崎警察署の元巡査部長の男の初公判が開かれました。男は起訴内容について、全面的に認め検察側は懲役2年を求刑しました。

 盗撮などの罪に問われているのは、枕崎警察署地域課の元巡査部長鳥越勇貴被告(33)です。

 起訴状などによりますと、鳥越被告は、2023年3月から12月にかけ県内の女性用の公衆トイレに侵入し、個室の隙間などからスマートフォンで特定の女性など複数人を22回にわたり盗撮。2023年12月には県内の階段でその後方からスマートフォンをスカートの下から差し入れ盗撮したとされています。

 事件を巡っては、警察の内部情報を漏らしたとして逮捕・起訴されている前の生活安全部長が法廷で、野川本部長が隠ぺいをしようとしたと主張。野川本部長が「最後のチャンスをやろう」「泳がせよう」と言って捜査指揮簿に判を押さなかったと述べています。これに対し、野川本部長は、隠ぺいの指示を否定しています。

 鹿児島地裁で開かれた初公判で鳥越被告は起訴内容について、全面的に認めました。

 検察側は冒頭陳述で「霧島警察署に勤務していた2019年9月ごろから休日などに県内の公衆トイレなどで自己のスマートフォンで盗撮をするようになった」と指摘。「2021年3月に枕崎警察署に異動後、仕事の合間などに公衆トイレに赴き盗撮をすることを繰り返した」と犯行に至る経緯を明らかにしました。

 裁判は21日で結審し、検察側は「被害者の処罰感情も厳しく、現職警察官による犯行で、その一部は職務中の犯行であって 強い非難に値する」などとして、懲役2年を求刑しました。

 一方、弁護側は「病院に通い再発防止への治療プログラムを受けている」などとして、執行猶予付きの判決を求めました。

 鳥越被告は、最後に「被害者にご迷惑や怖い思いをさせて申し訳ない。警察官の立場で信頼を失ってしまって同僚に迷惑をかけてしまったこれを最後に二度と同じあやまちをしないと誓います」と述べました。

 判決は9月10日に言い渡されます。