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次世代の職人が作り出す“新しい”薩摩切子…復元40周年を記念した9つの作品

2025年3月21日 10:26
次世代の職人が作り出す“新しい”薩摩切子…復元40周年を記念した9つの作品
 100年に渡り歴史が途絶えていた薩摩切子が復元されて、今年で40年です。40周年を記念し、次世代の職人が作り出した個性あふれる薩摩切子9点が21日から鹿児島市で展示・販売されています。

(間世田桜子キャスター)
「薩摩切子が復元してから今年で40年。こちらには記念して作られた薩摩切子が展示・販売されています」

 鹿児島市の「磯工芸館」で21日から展示・販売されているのは、復元40周年を記念したタンブラーや大鉢、照明など9点です。

 鮮やかな色合いと繊細なカッティングは、息をのむ美しさです。

 これらの薩摩切子をデザイン・制作したのは、20年前後のキャリアを持つ次世代を担う職人たち。個性豊かなカッティングはまさに“新しい薩摩切子”です。

(島津興業 薩摩ガラス工芸 中根櫻龜さん)
「例えばこの大鉢はこういった連続模様は私も使ったことがありません。伝統柄に近い形は入っているが、ドレープのような中に伝統柄を配しながらもこういう使い方は新しい」

 江戸時代末期、薩摩藩で始まったガラスの製造は、島津 斉彬のもとで飛躍的な発展を遂げました。しかし、工場は戦禍にのまれ、薩摩切子は30年足らずで途絶えてしまいます。

 約100年後の1985年、文献などを頼りに中根 櫻龜さんが復元。鹿児島を代表する工芸品のひとつになりました。

(島津興業 薩摩ガラス工芸 中根櫻龜さん)
「みんなにとっては40年経っていない、キャリアとしては20年前後だが、その人たちが捉える40年というのはこれからの時代の新しさ、今の時代を生きるそういった気持ちが込められている」

 今後、仙巌園などでは40周年を記念したイベントも行っていくということです。
最終更新日:2025年3月21日 10:26
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