県内企業75%が今年度賃上げ 2003年以降最高 ”1万円以上”も
鹿児島銀行と九州経済研究所は県内企業への調査で2003年以降最高となる75%が今年度賃上げをすると回答したと発表しました。ベースアップをする企業が前の年よりも増え1万円以上引き上げる企業もあるということです。
鹿児島銀行と九州経済研究所は、県内企業の景気の状況を発表しました。製造、建設、小売りなど全ての産業、313の企業に調査したところ、今年度、賃上げを行う企業は75%で、2003年以降で、最も高くなりました。
賃上げの方法ですが50%が「ベースアップ」で前の年より6ポイント上がりました。ベースアップの引き揚げ幅は、3000円以上が全体の70%。このうち「1万円以上」と答えた企業が15%ありました。
(鹿児島銀行 郡山明久頭取)
「物価上昇に合わせて賃上げも始まった。賃上げする意向の調査75%は非常に高い割合だと感じている。ただなかなか価格転嫁ができていないのが調査の結果で見受けられるし人材不足、人手不足感もかなり色濃い。今県内の企業も正念場を迎えていると感じてる」
熊本県に進出した半導体世界最大手台湾の「TSMC」の県内企業への影響について調査したところ「熊本県の建設需要の増加で県内の機械、技術者の不足がある」「若い世代の熊本への流出による採用難やつなぎとめのための賃金上昇」などの回答がありました。
また、鹿児島銀行は行内専用の生成AI通称「AIどん」を導入したと発表。文章の校正をはじめ添削や翻訳、契約書の内容の確認など行員の日常業務のサポートを行い、業務の効率化を図るとしています。