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「2024年問題」迫る…ホワイト物流推進へ トラック輸送の効率化…検討会で課題も

2024年3月21日 18:57
「2024年問題」迫る…ホワイト物流推進へ トラック輸送の効率化…検討会で課題も

 4月からトラック運転手の時間外労働の上限規制が適用されます。これにより物流が滞る懸念がある「2024年問題」への対応が必要となっています。鹿児島市でトラック輸送の効率化をはかる「ホワイト物流」についての検討会が開かれましたがホワイト物流の推進には課題も見えてきました。

 鹿児島市で開かれた「ホワイト物流推進検討会」には、県内のトラック運送や貨物輸送の事業者などが出席しました。

 4月からトラック運転手の時間外労働の上限規制が適用されます。県内では需要に対し2025年、2410人、2030年には2905人の運転手が不足し、手を打たなければ物流が停滞する恐れがあります。

 県はこの「2024年問題」に対応するためトラック輸送の効率化、労働環境改善を目指す「ホワイト物流」の推進に取り組んでいます。

 検討会では県内の事業者が今年度行った「ホワイト物流」の実証実験の取組を報告しました。

 こちらの事業者は鹿児島から関西方面へ牛を輸送する際、大分から神戸までの区間にフェリーを活用。フェリーの乗船時間を休息にあてることで、労働時間を7時間削減しました。ドライバーの負担軽減につながったものの、課題もみえてきたと言います。

(運送事業者)
「欠航や輸送会社がフェリーに集中していてあき枠がない場合どうしても陸送しなければならない。フェリー利用によって新たなコストが発生した」

(県トラック協会 鳥部敏雄会長)
「フェリーの枠がないということで使いたくても使えない。コストもかかる。乗船できるかと料金問題がかかわってくる。社会全体で取り組まないと解決していかない」

 県は来年度、ホワイト物流を進める事業者に対し支援をすることにしています。