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「格言でなく名言でなく自分の心の声を届けられるように」日本代表 森保監督が語るリーダー論《長崎》

2024年3月12日 11:50
「格言でなく名言でなく自分の心の声を届けられるように」日本代表 森保監督が語るリーダー論《長崎》

長崎市出身、サッカー日本代表の森保 一監督が、長崎市で開かれたセミナーに登壇し、「リーダー論」などについて意見を交わしました。

今月8日、長崎市のブリックホールで「リーダー論」をテーマに、市が主催した講演会。

登壇したのは、サッカー日本代表の森保 一監督と、鈴木市長です。

(森保 一監督)
「チームとして我々は、同じ夢に向かって目標に向かっていかないといけない」

起業家や経営者など約200人を前に、森保監督は、組織を率いる上で「一人一人を尊重することが大切だ」と話しました。

(森保 一監督)
「日本の “和をもって戦う” という「和」というところは忘れては いけない。1人1人個性があって、その個性をできるだけ生かしながら、選手やスタッフが思い切って、チャレンジしてもらえるよう、少しでもやりがいを持って、その場にいてもらうという戦いに挑んでもらうことをしていきたいとは思っている」

監督として、選手やスタッフたちに、さまざまな場面で言葉を伝える機会の多い 森保監督。

「自分の心の声」を常に意識しているといいます。

(森保 一監督)
「すごい格言とか名言とか使って、もしありきたりにその言葉を使って、選手を鼓舞しようとしても『何言ってんの?それ、本心じゃないでしょ』ということが、すごくわかる。自分の心の声を届けられるようにということは考えてます。そこは本当に自分らしく」

また講演では、代表監督としての苦悩も吐露しました。

(森保 一監督)
「絶対、俺は試合に出たいという思いで、チームに貢献したいという思いで、練習してくれますけど、やっぱり外していかないといけない。みんなハッピーにはできないので、そこは楽しいか楽しくないかというと、全然楽しくない。

練習の時から、メンバーを選ぶのが一番イヤ。
紅白戦をするだけでも、選手がレギュラー組なのかサブ組なのか、それにも入れないのかと選手たちが考えているのはわかるし、みんな心があるので、大切にしたいと思うけれど、結果、選ぶというのは、選手には悲しい思いをさせたりというのがある」

今月21日には、ワールドカップアジア予選の北朝鮮戦が控えるなど、世界と戦う日々が続く森保監督。

長崎の子どもたちには、地元に誇りをもち、世界で活躍できる人になってほしいと話しました。

(森保 一監督)
「小さな子どもたちには、未来の長崎を、そして日本を、そして世界に飛び立って活躍する子どもたちもいると思う。長崎の歴史の中では、鎖国していた時も、長崎だけが世界と触れて、多様な価値観を知りながら、歴史を刻んできたということで、いろんな多様な価値観を子どもたちには学んでもらいながら、長崎を背負っていく人で、日本を背負っていく人で、世界で戦える人になってほしいと思います」