知床沖の観光船沈没事故 約15億円の損害賠償求める裁判始まる
2022年4月に発生した知床沖の観光船沈没事故で、乗客の家族らがおよそ15億円の損害賠償を求める裁判が始まりました。13日の初弁論では被告の桂田社長も出廷し、乗客家族の訴えに対し、争う姿勢を示しています。
この裁判は、知床半島沖で観光船が沈没し、26人が死亡・行方不明となった事故で、乗客14人の家族ら29人が被告の桂田精一社長と運航会社の「知床遊覧船」に対し、およそ15億円の損害賠償を求めています。
13日の初弁論では、桂田社長も出廷。意見陳述で乗客家族は、「悪いのは船長だなどと言って責任を他人に押し付け、反省しているとは思えない」などと訴えました。乗客家族は悪天候が予想される中、船を出航させたとして桂田社長の判断に「過失」があったと指摘する一方、被告側は桂田社長の判断に過失はないと主張し、請求棄却を求めています。