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長崎くんち【興善町】絢爛豪華 “能” 由来の本踊 歌舞伎の効果音で勇壮な連獅子×蝶の精の美《長崎》

2024年9月17日 6:45
長崎くんち【興善町】絢爛豪華 “能” 由来の本踊 歌舞伎の効果音で勇壮な連獅子×蝶の精の美《長崎》

今年の「長崎くんち」で、能の演目「石橋」を取り入れた「本踊」を奉納する興善町です。

諏訪の杜で絢爛豪華な奉納を目指します。

文殊菩薩の浄土で舞い踊る連獅子と、かれんで優美な蝶や楽の精たちを表現。

今年は6人の踊子と、4歳から10歳までの子ども踊子9人のあわせて15人が演じます。

興善町が奉納するのは「時秋 諏訪宮日 獅子賑」。

「能」の中でも格式の高い「石橋」をもとにした本踊で獅子の勇壮さと、蝶の精の美との対比、調和が見どころです。

「石橋」を象徴する紅白の獅子を舞うのは、『日本舞踊 藤間流』の名取り 藤間織月さんと藤間織貴祥さんです。

(白獅子 藤間織月さん)
「毛振りは一番だが、前回よりもさらに全体のまとまり感をご覧いただきたい」

指導するのは、前回 2014年から担当する藤間峰織貴 師匠です。

(藤間峰織貴 師匠)
「日本舞踊の古典的な美しさ、でもその中にくんちならではの新しい構成なども入れて届けたい」

稽古が本格的に始まった6月中旬。

腰の落とし方。間の取り方。

前回も獅子を演じた 藤間織月さんでさえ、感覚を取り戻すのに一苦労です。

(白獅子 藤間織月さん)
「物語を意識するように言われているが、動きに集中するとそれを忘れてしまう」

もうひとつの獅子「赤獅子」に初挑戦するのは、織貴祥さん。

目指す演技は…。

(赤獅子 藤間織貴祥さん)
「前回とはタイプが違う。勇ましい力強い獅子を目指して頑張っている」

興善町は、“音” にもこだわりがあります。

歌舞伎独特の効果音であるツケの音。

前回から取り入れた趣向で、獅子の迫力ある動きを引き立てます。

担当するのは、藤間織星さんです。

( 附け打ち 藤間織星さん)
「普段 音楽が好きで、音に興味がある。音で踊り全体を盛り上げるというところに大変共感し、やってみたいと思った」

前回より、派手に、そして大胆に。

附け打ちの第一人者で知られる山崎 徹さんを東京から招いて直接、指導を受けます。