希少なベルガモット栽培で故郷に新たな名産を 雲仙市の兄弟がフルーツ&クラフトビールに挑戦《長崎》

地元 雲仙市にUターンした兄弟が、珍しい果物の栽培を始めました。
柔軟なアイデアと行動力でふるさとに新たな名産を生み出そうと、挑戦を続けています。
雲仙市国見町の農園。約1メートルほどの木に黄色や黄緑色の果実が実っています。
▼ふるさとの新たな名物を兄弟で作り出したい
(渕上 桂樹さん)
「お~ これいいじゃん」
(弟 敏秀さん)
「うんうん」
イタリア原産のベルガモット。主にフレーバー紅茶のアールグレイの香りづけなどに使われる果物です。
(渕上 桂樹さん)
「長崎、雲仙市を代表するようなものとして売り出していきたいと思っている」
栽培するのは、渕上 桂樹さん39歳と、弟の敏秀さん36歳です。
元々は県外で会社員として働いていた2人でしたが、兄 桂樹さんは2011年に帰郷。
実家の農業を手伝ったのちに、2018年からは、長崎市で農家BAR「NaYa」を営んでいます。
弟の敏秀さんも、4年前にUターンを決意。その時、桂樹さんから提案がありました。
(渕上 桂樹さん)
「じゃあ、仕事はどうしようかという話になる。仕事を自分たちで作ろうかと言った」
▼体中に電撃が走った「ベルガモットの香り」
ふるさとで、何か新しいものを作ろう。
悩んでいた時、弟 敏秀さんが苗木店で見つけたのが「ベルガモット」でした。
(弟 敏秀さん)
「体中に電撃が走ったというか。こんな香り、植物から香ったことがない非常に衝撃的な体験だった」
実家の農園で栽培を開始。
まったくノウハウもない中、インターネットで調べたり、市や県の担当者などにアドバイスをもらいながら、3年前に栽培を始め、去年9月に初めて80キロを収穫しました。
(弟 敏秀さん)
「自分の中では、うまくいったかなと思っている。今が成熟している色。秋ぐらいは、鮮やかな緑色をしている」
日本では、ほとんど栽培されていないという「ベルガモット」。
実っただけでは収入は得られません。