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被爆体験者訴訟“控訴”表明 大石知事ら「苦渋の決断」 原告「信じられない」《長崎》

2024年9月21日 17:50
被爆体験者訴訟“控訴”表明 大石知事ら「苦渋の決断」 原告「信じられない」《長崎》

原告の一部を被爆者と認めた被爆体験者訴訟の長崎地裁判決について、大石知事と鈴木長崎市長は「苦渋の決断」としつつも控訴することを明らかにしました。

(大石知事)
「控訴断念という結果に至らなかったことについて心から申し訳なく思っている。非常に厳しい判断になるが何卒ご理解いただきたい」

国が定める被爆地域の外で原爆にあった「被爆体験者」らの裁判で、原告15人を被爆者と認めた長崎地裁の判決について、大石知事と鈴木長崎市長は21日、「苦渋の決断」としつつも「控訴すること」を明らかにしました。

被爆体験者ら44人が起こした裁判では長崎地裁が9月9日、一部の地域にいた原告について、県と長崎市に対し、被爆者健康手帳の交付を命じる判決を言い渡していました。

大石知事と鈴木長崎市長は21日、岸田総理らと面会し、以前、被爆体験者らの敗訴が確定した最高裁判決と「判断が異なる」として、「控訴せざるを得ない」という国の方針を伝えられたということです。

一方で、岸田総理は被爆体験者への医療費の助成の対象を裁判の原告にとどまらず、全員に拡大して被爆者と同等にするとし「年内のできるだけ早い時期から 始める」と明らかにしました。

(大石知事)
「支援の幅が拡大され、被爆体験者の人々の健康不安に寄り添うものだと考えている。そのことについては大変ありがたく受け止めている」

午後、会見した原告らは「被爆者」として認められなかったことへの悔しさを語りました。

(原告団長 岩永千代子さん)
「岸田さんがおっしゃった『合理的な解決』本当に朗報だと思った。それを覆されたのが信じられない」

国などの判断を受け、原告側も敗訴した原告について控訴する方針です。

最終更新日:2024年9月21日 17:50