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担い手不足に高齢化など2024年問題解決を模索「物流を守る」トラック業界の取り組み《長崎》

2024年3月25日 6:45
担い手不足に高齢化など2024年問題解決を模索「物流を守る」トラック業界の取り組み《長崎》

「物流の2024年問題」について考えます。

トラックやバスの運転手など自動車運転業務の「時間外労働」は、労使間で合意すれば、これまで実質、制限はありませんでした。

▼ドライバーが足らない「物流の2024年問題」

しかし、今年4月以降は「年間960時間」に制限されることになります。

2019年に施行された「働き方改革関連法」に伴うもので、ドライバーに関しては「5年間の猶予期間」が設けられていましたが、これが終了します。

長時間労働が是正される一方で「物流業界のドライバー不足」の深刻化が不安視される「2024年問題」。

県内のトラック運送の現状を取材しました。

運行前。タイヤの状態やランプの点灯など、30項目以上を点検します。

佐世保市の運送業「東部運輸」。

(点呼)「体の状況はどうですか?」

(ドライバー)「大丈夫です」

(点呼)「疲れはありませんか?」

(ドライバー)「大丈夫です」

点呼では、ドライバーの体調に加え、アルコールチェックや運転免許証も確認。

安全運行を徹底しています。

(点呼)「いってらっしゃい、気をつけて」

トラックのドライバーは20人いて、県の内外に建設現場の重機や資材などを運送しています。

国内で輸送されている貨物は、年間 約42億トン。

トラックは、そのうちの9割もの輸送を担っています。

▼長時間労働が是正されても稼げないジレンマ

一方、現在、物流業界で大きな課題となっているのが、「2024年問題」。

県内では、現在、6000台あまりの営業用トラックが稼働しています。

(県トラック協会青年部 古川 智憲会長)
「長時間労働をして、ドライバーはある程度の給料がもらえると、皆さんこの業界に入ってくる。働く時間が少なくなるということは、その分、賃金や給料も減っていくということになる。ただでさえ人材不足なのに、離職率がどんどん高まると思っている」