【高総体へ挑む】実戦形式の練習で切磋琢磨 インターハイ上位目指す 諫早商業フェンシング部《長崎》
諫早商業高校フェンシング部は、春の全国選抜大会では男子、女子ともに好成績の活躍。次なる目標はインターハイ出場、上位入賞です。
せめぎ合う剣の音。軽快なフットワークで相手に詰め寄ります。
男子16人、女子14人が所属する諫早商業高校フェンシング部。オリンピック選手を輩出したこともある全国レベルの古豪です。
今年3月、島原市で行われた全国選抜大会では、3人1チームの学校対抗戦で男女ともに強豪校を撃破。サーブルの種目では、女子は3位入賞、男子は県勢初の準優勝という快挙を成し遂げました。
ダイナミックな攻撃と巧みなステップワークが醍醐味でスピードと体力、そして集中力も求められます。
去年の初戦敗退から、今年は準優勝の大躍進。そんな男子の大黒柱は、3年生の船木 陽斗主将です。
中学時代にバスケットボール部で鍛えたフットワークの良さが特徴。果敢に攻める積極性も持ち合わせます。
(船木 陽斗主将)
「(優勝できず)悔しかったけど、ここまで来れたのがとても嬉しかった」
エペ、フルーレ、サーブルと、3つの種目でルールが異なるフェンシング。
3月に男子が準優勝したサーブルは、上半身への"突き"に加えて"斬り"=カットの攻撃もポイントの対象です。
(船木 陽斗主将)
「相手の懐に潜り込むプレーで相手が剣を避けようとするけど、思いっきり突っ込んで点を取る」
同じく3年の辻 翔太郎選手は、相手の動きを読む力に長けていて、瞬時の判断力で勝利を手繰り寄せます。
(辻 翔太郎選手)
「相手のやりたいプレーに合わせて、カウンターを打つところ」
俊敏な剣さばきが特徴の石井 陽登選手は、終始安定したプレーも強み。頼もしい存在です。
(石井 陽登選手)
「点を取った時に、自分の勢いに乗ってから試合を有利に進めること」
練習は週6日ですが、ここ10年は平日に専門の指導者が不在のため、生徒たちが中心となって練習メニューを考えていることが自主性を生み出しています。
加えて、男女ともに部員数が増え、実戦形式の練習の質が向上したことも躍進につながったといいます。
さらに男子躍進の原動力の1つが、去年、県勢初の全国優勝を果たした女子の存在です。
(辻 翔太郎選手)
「スピードは男子の方が速いが、考え方は一緒。チームとして上がれるように教えたり教えられたりしている」
女子は1年前の全国選抜大会で快進撃。九州大会で初優勝した勢いのままに強豪校を撃破し、団体サーブルで初の日本一に輝きました。
(古川 妃代選手)
「アドバイスもらって、スピードが速い相手にも勝てるような勝ち方を聞いたりして。一緒に強くなっていきたい」
切磋琢磨しながら、次に見据えるのは・・・。
(船木 陽斗主将)
「次のインターハイで上位入賞すること」
男子も女子も日本一を目指して。きょうも声を掛け合い、技を磨きます。
今年のインターハイは北部九州4県で開催。フェンシング競技は佐賀市で、7月23日から27日の日程で行われる予定です。