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「危機管理・手順を体の中に叩き込むことが最初の出発」 ウォータースライダーの死亡事故 再発防止の報告書を提出 島根県邑南町 

2024年3月26日 18:44
「危機管理・手順を体の中に叩き込むことが最初の出発」 ウォータースライダーの死亡事故 再発防止の報告書を提出 島根県邑南町 

去年8月に島根県邑南町のレジャー施設で起こったウォータースライダーで小学生が死亡した事故。弁護士や医師、教員などで構成された第三者検証委員会で取りまとめていた再発防止に向けた報告書が3月26日に完成し、取りまとめた報告書を邑南町長に手渡しました。

島根県邑南町にあるレジャー施設「瑞穂ハイランド」で去年8月、地域の公民館と児童クラブがイベントを開催。これに参加した小学3年生の男子児童が施設内のウォータースライダーで遊んでいたところ、上から滑ってきた別の児童と衝突。頭を強く撃ち、その後搬送先の病院で死亡が確認されました。

検証委員会では、去年11月から4度に渡り会議を重ね事故の原因を調査。監視を怠っていたことや責任者が明確でなかったこと、施設にAEDの設置がなかったことなど、さまざまな問題が浮き彫りとなりました。

そこで会議では、専門家らがそれぞれの視点から再発防止策を提案。報告書には、イベント開催前に必ず実地調査を行うこと、指揮系統を明確にすること、確認するべき項目のチェックリストを作成することなどを盛り込みました。

検証委員会 中村健太委員長
「網羅的に意見を出せたのではないかと思っています。2度と起こらないようにするために(危機管理)意識を持ち続けていただくことが大事なのではないかと感じています」

邑南町 石橋良治 町長
「絶対にこういうことがあってはならない、それだけです。そのためには我々が何をするか今回の報告書を受けて、しっかりそれを落とし込んで完璧なマニュアルを作っていく。危機管理、そして手順、そうしたものを体の中に叩き込む。こういうことをやっていかないといけない。それがまず最初の出発だろうと思います」

邑南長では今後、報告書をもとにマニュアルを作成することにしていて、まずは子どもの教育に関わる担当課への研修などを行い、安全に楽しめるイベント作りを徹底することにしています。