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大学時代を過ごした石川へ 能登半島の被災地でボランティア活動 「かたずけてますけどもう次を考えないと・・・」 島根県出雲市

2024年2月26日 18:21
大学時代を過ごした石川へ 能登半島の被災地でボランティア活動 「かたずけてますけどもう次を考えないと・・・」 島根県出雲市

島根県出雲市のボランティア団体が、石川県輪島市で島根県の特産品を振る舞いました。地震から1か月以上がたった今の状況を語りました。

島根県出雲市に拠点を置く出雲市総合ボランティアセンター。2月26日朝、石川県輪島市でのボランティア活動を終えたメンバーが帰ってきました。

今年の元日。石川県能登半島を襲った最大震度7の地震。輪島市や珠洲市を中心に多くの建物が崩壊しました。まもなく2か月がたちますが、被災地には今も災害の痕跡が残り、日々、復興の支援をしようと多くのボランティアが現地を訪れています。

そんな中、2月23日から25日までの3日間、輪島市で炊き出しを行ってきたのが、大迫崇史さん(44)と井上曜子さん(62)、亀井明詔さん(80)です。

亀井明詔さん
「テレビではやってるんだけど、実際見るとここは火災があったところだとか、つぶれた家だとか被災された方、本当に1日も早く元気になってほしい」

支援の一助になればと3人が持って行ったのは、島根県名物のどじょう掬い饅頭に宍道湖のシジミが入ったお味噌汁480食分です。拠点としたのは、ボランティアセンターが置かれた輪島市のスーパーの駐車場。被災者だけでなく、活動を終えて帰ってくるほかのボランティアにも幅広く温かいシジミ汁を提供しました。

大迫崇史さん
「80代くらいの高齢のおばあさんでしたけど、1時間くらいかけてこられて今年に入って初めて味噌汁飲んだって言っておられて」

井上曜子さん
「被災者の方から、宍道湖だね、シジミだねって、出雲知ってますよ。大社行きましたとか」

実は井上さん、大学時代を石川県金沢市で過ごしました。

井上曜子さん
「同級生もあの辺りにはたくさんいて、輪島も友達と一緒に尋ねたところで」

能登半島地震ではよく知る同級生たちも被災。命は無事でしたが、住む家をなくしてしまった人も。1月13日にもいち早く被災地を訪れた井上さん。活動中に現地でもらった温かい食事が活力になったと言います。

井上曜子さん
「自己完結ということでいろんな身の回りのことは準備していったんですけど、逆に私たちも炊き出しの支援をいただくことになってすごく助かりました」

そこで、2度目となる今回は、被災地復興のため全国からやってくるボランティアを支えることにしました。

井上曜子さん
「一息ついてくださいっていう時間って本当必要だったんだなって思って。とても喜んでくださったので」

長期化する被災地での生活。少しでも温かい食事で心と体を健やかに保ってほしいとボランティア同士の支援の輪が広がっています。

井上曜子さん
「かたずけてますけどもう次を考えないと・・・」

井上さんは、3月も被災地へボランティアへ向かう予定だということです。