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首都圏のZ世代がSNSなどを活用し鳥取県の魅力を発掘・発信 「また訪れてみたいなと思います」 鳥取市河原町

2023年11月27日 18:23
首都圏のZ世代がSNSなどを活用し鳥取県の魅力を発掘・発信 「また訪れてみたいなと思います」 鳥取市河原町

首都圏からやってきたZ世代が鳥取の魅力を発掘します。若者ならではの視点で、SNSなどを活用した情報発信に取り組んでいきます。

鳥取県鳥取市河原町の西郷地区にある三々窯。工芸の盛んなこの地域に、11月24日、東京などから20代の女性3人がやってきました。三々窯は、2020年に栃木県から移住してきた廣瀬泰樹さん、小渕祥子さん夫妻が立ち上げた工房です。「身近な材料で作品を作りたい」と、廣瀬さんが粘土など地元・西郷でとれる材料を使った作品づくりに取り組む一方、小渕さんは絵付けなどでかわいらしい小物を手掛けています。工房を見学した3人は、焼き物が出来上がるまでの過程や静かな里山での暮らしについて、熱心に聞いていました。

彼女たちは鳥取の魅力の発掘、発信を目指す「雛鳥プロジェクト」のメンバー。これまであまり鳥取と接点がなかった首都圏の若者に、新たな視点で鳥取の魅力を探してもらい、発信していこうというプロジェクトで、地域活性化を目指す地元出身者で作る東京の団体などが初めて企画しました。鳥取県に興味のなかった18~25歳の首都圏に住む若者を対象に9月から10月にかけて参加者を募集。交通費や宿泊費は主催者が負担しました。

見学を終えた3人は早速、里山の景色や工房の様子などを撮影し、SNSに投稿していました。

雛鳥プロジェクト参加者 田中里奈さん
「ずっと東京で育ってきたので、みんな温かくてかわいいおじいちゃんとかお婆ちゃんがいて癒されるし、楽しいなと思って」

続いて訪れたのは、西郷地区で活動する作家の作品を展示するカフェ「okudan」。地域に住む人たちと、地域の課題や活性化の方法について話し合いました。

雛鳥プロジェクト参加者 田中里奈さん
「民藝とか工芸に対する理解は今までなかったんですけど、私自身その魅力に気付いたので、何かできることをここから探したいなと思います」

交流の場には、国の重要無形文化財の保持者、いわゆる「人間国宝」に認定されている陶芸家の前田昭博さんの姿もー。

陶芸家 前田昭博さん
「全体で、ある意味ではとても今までにない盛り上がりといいますか。一つの目標に向かって個人個人できることをしているが、もう少し、もう少し広がっていけばいいなと思っているところです」

約1時間、工芸を生かした地域づくりについてアイディアを出し合いました。

雛鳥プロジェクト参加者 田中里奈さん
「思っていたよりも 鳥取の人たちが温かくて、穏やかな土地に囲まれていて、その魅力を発見できたかなと思います。初めてに近い形で来たんですけど、もう一回来ても受け入れてくださるような温かい方ばかりだったので、また訪れてみたいなと思います」

今回のプロジェクトの参加者からは、また鳥取を訪れたいという声が出ていて、更なる鳥取の魅力発信に期待がかかります。

鳥取の魅力発掘・発信に関する勉強会 辻堅太郎 さん
「今回は鳥取市内での開催になりましたが、全県への展開も考えているところです」

「雛鳥プロジェクト」では今後、見学の地域を広げていくなど次回に向けて準備を進めていきたいとしています。