【特集】「青森からの輝石(きせき)」 ドローン駆使 新進気鋭の写真家
青森放送東京支社から新しいシリーズ「青森からの輝石」。青森から羽ばたき活躍する県人やゆかりの人を紹介する特集です。シリーズの名前には世界に向けても挑戦してほしい「輝く原石」という意味も込めました。きょうは三沢市出身でドローンを駆使する新進気鋭の若手写真家です。
空中から撮影した山梨県北杜市のメガソーラー大規模太陽光発電所です。
ドローンで写真を撮影しているのは三沢市出身で都内に住む逸見祥希さん29歳。新進気鋭の写真家です。
★写真家(三沢市出身)逸見祥希さん
「立って歩いている撮影の時はある程度制約があって要は2次元的な動きだけで撮るんですけどドローンは3次元的な動きになるので選択肢が増えるのでそこを決めるのが難しいなと感じます」
逸見さんは去年11月写真と映像作家の発掘をめざすプロジェクトに作品を出品。プロとアマチュア1258人のなかから最高賞のグランプリに輝きました。
出品した作品は51点。ドローンで撮影した山梨県の太陽光パネル群と景観をテーマにした写真が評価されました。
★写真家(三沢市出身)逸見祥希さん
「(受賞は)純粋にうれしかったのが1つと自分の今まで行ってきた活動がもっと多くの人に知ってもらえるチャンスになるなというのが大きかった」
この日逸見さんは恩師の受賞記念パーティーに出席するため青森市を訪れていました。その恩師は青森の風景を撮り続けている十和田市出身の写真家和田光弘さん。日本大学写真学科で講師をしていた和田さんから教えを受けました。
★写真家(十和田市出身)和田光弘さん
「メーカーのコンテストはいろいろあるが そのコンテストを上回る キヤノンでいままで企画した中で一番大きな賞 それに見事よく入ったなと感心している」
★写真家(三沢市出身)逸見祥希さん
「和田先生からは風景写真の極意を教えていただいて和田先生が本当にもう時間を惜しまず 日が出る前から 日が沈んだ直後の美しい瞬間を常に狙っていてそういう教えがすごく自分の中で生きていて いまも心がけています」
逸見さんもまた太陽光発電所を素材に時間を惜しまずドローンを駆使した写真を撮り続けています。
きっかけは幼少時代を過ごした六戸町の景色の変化でした。
★写真家(三沢市出身)逸見祥希さん
「小さい頃よく遊んでいた場所で公園もいくつもあって自分の幼少期の原風景だった場所だったんですねそこがある日突然2016年ごろに僕が大学から帰省した時に一気に公園だったものが太陽光パネルになっていって」
逸見さんは時代と共に変わっていく風景をドローンを使って記録しようと思ったのです。
現在、逸見さんは早稲田大学の大学院に通いながら写真家としての活動をしています。
写真の力の可能性を探るため修士論文をまとめこの春から博士課程に進みます。
★写真家(三沢市出身)逸見祥希さん
「今までとは違った見え方を提供できる写真を用いることで何らかの新しい意識の変容とか方向が変わっていくそこはすごい可能性を感じている」
大学入学を機に上京してから東京に住み写真家として活動していますがふるさと青森への思いは人一倍強い逸見さんです。
★写真家(三沢市出身)逸見祥希さん
「(青森に)帰りたいですね40歳になるまでには帰って 1日たりとも青森県の風景を忘れたことがなくていつでもつらい時に思い浮かぶのは故郷の風景なんですよね青森の風景をちゃんと残していくそういった意味でも写真を撮り続けていきたい」
新進気鋭の若手写真家はふるさとへの思いを込めて写真を撮り続けます。