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水泳授業中の死亡事故 学校と市教育委員会が安全性を十分協議せず中学校プールを利用していたことが判明【高知】

2024年7月10日 19:01
水泳授業中の死亡事故 学校と市教育委員会が安全性を十分協議せず中学校プールを利用していたことが判明【高知】
高知市の長浜小学校の男子児童が中学校のプールで行われた水泳授業中に死亡した事故で、学校と高知市教育委員会は安全性を十分協議せずに中学校のプール利用を決めていたことが分かりました。

7月5日に高知市の長浜小学校の4年生の男子児童が、近くの南海中学校のプールで行われた水泳の授業中に溺れて死亡した事故。
その事故について高知市の松下整教育長は事故直後の会見で「長浜小と何度もやり取りをした」などと発言しました。
しかし、実際にはやり取りの中で安全性の確認が十分行われていなかったことが5日の長浜小への取材で分かりました。

長浜小によりますと6月4日に小学校のプールのろ過ポンプの故障が見つかった後、中村仁也校長らが南海中のプール利用を検討するため翌5日に南海中に行き、プールの水深を測りました。
その際、一番深いところは120センチだったため中村校長は長浜小のプールの深さとさほど変わらないと判断し、高知市教育委員会の学校環境整備課に南海中のプール利用を伝えました。
そして、市教委と学校の間でそれ以上安全性に対する協議が行われないまま6日の中学校のプール利用が決まったということです。

事故が起きた7月5日。水深は深いところで132.5センチありました。
中村校長は雨で水かさが増した可能性があるとしますが、学校は様々な天候条件を想定し児童生徒の命を守るよう務めなければなりません。

なぜ男子児童が授業中に命を落とさねばならなかったのか。警察は業務上過失致死の疑いも視野に入れ捜査しています。

一方、高知市教育委員会はやり取りが不十分なままプール利用の決定をした安全確認の経緯について、警察が捜査中のため一切取材に応じることはできないとしています。