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水泳授業 児童の安全をいかにして守るか 学校現場の取り組み③『大豊学園の安全対策』

2024年7月18日 18:39
水泳授業 児童の安全をいかにして守るか 学校現場の取り組み③『大豊学園の安全対策』
7月5日、高知県の長浜小学校の男子児童が水泳の授業中に溺れて亡くなりました。
児童の命を守るため学校現場ではどのような対策を取っているのか、シリーズでお伝えしています。
3回目は、県北部の大豊学園の取り組みです。

大豊町の大豊学園は、3年前に町内の中学校と小学校が統合し新しくできた大豊町内唯一の小中一貫校です。
統合にあたり、大豊中学校のプールを小学生と中学生が共用してきました。
大豊学園では、7月5日の事故が起こる前から、水泳授業の際にさまざまな安全対策を取ってきたといいます。

大豊学園・中島校長
「以前から見守りは3人体制ということと、水位を下げて対応してきました」

大豊学園のプールの最大水深は約130㎝です。小学4年生からこのプールを使用するため、学校では小学生の身長に合わせて規定の水位より10~15㎝ほど下げるよう バルブを開き排水をして対応してきました。

さらに、事故を受けて学校は大豊町教育委員会と連携し、17日にプールの底に15㎝の台を敷きました。

中島校長
「今回の事故を受け、大豊町の協力のもと別の施設で使用していて今は使われていない板を水位を下げれるように対応してもらった。」

台は、水泳の苦手な児童のためのコースや水深が深くなるプール中央部分に設置され、18日の授業で早速、子どもたちが利用しました。

また、事故を受けて学校は監視体制を強化するため、教員が少ない場合は教育委員会に応援を要請することにし、18日は5人で監視していました。

小学校と中学校が同じプールを共用している市町村は、ほかにも四万十市や宿毛市、佐川町やいの町など7市町村あり、底上げの板を使用したり小学生と中学生のコースを分けるなど、あらかじめ工夫し安全対策をとっているということです。

7月5日に起きた事故は、長浜小のプール故障からわずか2日で中学校のプール利用を決め、急遽授業が行われた中で起きました。

児童の命を守るためにどのような安全対策が取られていたのか。
今後の捜査や第三者委員会による検証が注目されます。