【能登半島地震】災害派遣医療チーム「静岡DMAT」が被災地での支援活動を知事に報告
「能登半島地震」の被災地で、災害派遣医療チームとして支援活動を行った静岡県内の医師らが、川勝知事に現地の状況や活動内容を報告しました。
6434人が犠牲になった阪神・淡路大震災が起きてから17日で29年。神戸市の追悼行事の会場では、能登半島地震の被災者と共に助け合おうという思いが込められた「ともに」という文字が灯籠で描かれました。
(知り合いを亡くした男性)
「僕らが被災した29年前も寒い夜だった。石川の事が悲しくて、被災した人たちのことを思うと悲しくて。石川の人に29年前に助けられたし、今度は僕らが助ける番」
元日に発生した「能登半島地震」石川県では、これまでに232人の死亡が確認され、21人が安否不明となっていて、静岡県からは発災後から警察や消防、県の職員などが支援のために現地に派遣されています。17日、県庁では、医師や看護師などの医療関係者で構成される災害派遣医療チーム「静岡DMAT」による情報共有を目的とした中間報告会が開かれました。
「静岡DMAT」では、これまでに県内 約20の病院から24チーム116人が現地に派遣されていて、被災者の救護や物資の支援、病院での情報収集などの後方支援活動を行ったということです。その後、「静岡DMAT」を代表して県立総合病院の医師や看護師ら4人が、川勝知事に現地での活動を報告しました。
(静岡県立総合病院 永井 恵里奈 医師)
「(支援に入った病院は)津波浸水などの被害はなかったが、病院の周辺に亀裂があった」「建物内部が崩落していたり壁に亀裂が入っていた」
第1陣として発災翌日に現地入りし、被災状況などをまとめるなど病院内での後方支援を行った県立総合病院の永井医師は「被災しながらも現場で働く医療関係者」の姿が印象的だったと話します。
(静岡県立総合病院 永井 恵里奈 医師)
「発災直後は現地にいる方は医療関係者であっても同時に被災者。直接ご挨拶した先生は、自宅が崩壊して住める状態ではないけど、自分の任務はここにあると」「いち早くサポートするために我々が投入される。普段から自分の周りの整備も必要ですし、被災後の活動に向けてスムーズに移行できる体制を整えることが必要だと思った」
今回の震災をひと事だと思わず、災害への備えを県全体が一体となって強化していきたいと話しました。
(静岡県立総合病院 永井 恵里奈 医師)
「静岡県は南海トラフ地震を想定した訓練を何度も行っている。それぞれの隊員や県民の意識も高い。被害に遭うことを想定した準備を、病院や行政で調整して行っていく必要がある」
「静岡DMAT」では第5陣として、2月5日まで被災地への派遣を行う予定で、それ以降については調整中だということです。