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【緊急調査】“裏金疑惑”…派閥の政治資金パーティーめぐる問題 県内自民党国会議員の関与は?(静岡県)

2023年12月13日 17:01
【緊急調査】“裏金疑惑”…派閥の政治資金パーティーめぐる問題 県内自民党国会議員の関与は?(静岡県)

自民党安倍派の裏金疑惑を受け岸田総理は、安倍派の閣僚を交代させる方針です。派閥の政治資金パーティーをめぐる問題。静岡県内の自民党国会議員の関与は?

自民党の安倍派「清和政策研究会」のパーティー券をめぐっては、これまでに、松野博一官房長官や自民党・高木毅国対委員長、世耕弘成参院幹事長らが、収支報告書に記載のないキックバックを受けていた疑惑が浮上しています。その総額は、直近5年間で、5億円にのぼるとみられています。

県内の自民党国会議員の関与は?

“安倍派”に所属し、比例東海ブロック選出で静岡8区の塩谷立座長も、1000万円以下のキックバックを受けていたとみられることが発覚しています。

(自民党 安倍派 塩谷 立 座長)
「具体的な事実関係を把握する中で、今後適切に対応していきたいと思います」
Q:ご自身の名前も一部報道で出ていますが?
「それも含めて現在事実確認をしています」

私たちは13日、あらためて塩谷座長の事務所に問い合わせましたが、キックバックやノルマがあったかについて「精査中」と回答し「公表するかどうかもわからない」と答えました。

塩谷座長の地元、浜松市の中野市長は13日「塩谷座長は裏金疑惑に対する説明が必要」との考えを示しました。

(浜松市 中野市長)
「お金の流れを透明にすることが国民の求めていることだと思うので、実際どうなのかを説明することが大事。精査が終わりましたら速やかに説明してほしい」

一連の問題を受け、岸田総理は閣僚4人に加え、副大臣5人も交代させる方針を示しています。

“安倍派”に所属し、比例東海ブロック選出で静岡3区の宮沢博行防衛副大臣は私たちの取材に対し、ノルマがあったことは認めましたがキックバックについては「精査中」と回答しています。

一方、裏金問題は他の派閥にも広がっています。岸田派はパーティー券収入のうち2000万円から3000万円が、収支報告書に記載されていなかったとみられることがわかりました。

岸田派に所属し静岡1区選出の上川陽子外務大臣は…

(自民党 岸田派 上川陽子 外相)
Q:政務三役はこの問題にどのように説明責任を果たすべきとお考えか?
「外務大臣としてお答えをすることにつきましては、差し控えさせていただきたいと思います」

私たちの取材に対しても、上川外務大臣の事務所はキックバックがあったかについて回答していません。

(スタジオ解説)
ここで速報です。
安倍派の宮沢議員ですが、VTRではキックバックについて精査中としていましたが、報道陣の取材に応え、3年間で140万円のキックバックがあったと話しました。そして派閥からは「収支報告書に記載するな」と指示されていたことも明らかにしました。

あらためてまとめます。
県内選出の自民党国会議員は10人いて、全員が派閥に所属しています。今回の問題を受け、Daiichi-TVでは、それぞれの議員や事務所を取材。①パーティー券の販売ノルマはあったのか?②またキックバックはあったのか?この2点について聞きました。

(1区~4区)
VTRにもあったように岸田派の上川氏は無回答、麻生派に所属する2区の井林たつのり氏は事務所に問い合わせたところ、ノルマ、キックバックともに「調査中」と回答しましたが、本人はブログで「裏金はありません」と明言しています。宮沢議員は、お伝えしたとおり、どちらもあったと認め、キックバックについては派閥から不記載の指示があったと話しています。岸田派に所属する4区の深沢陽一氏は、本人が電話で回答、パーティー券などの扱いは秘書に任せていて分からないが、「適正に処理」していると報告を受けていると答えました。

(5区~8区)
5区の細野豪志氏は二階派です。ノルマ、キックバックともにあったと回答。キックバックについてはノルマを上回った分を還付金として受け取っていているが、政治資金収支報告書に記載し、オープンにしているので問題はないとSNSで明らかにしています、一方、同じ二階派の勝俣孝明氏は、ノルマ、キックバックともに、あったか、なかったか明言せず、「法令に従い適正に処理されていると認識している」と回答しています。7区の城内実氏は森山派ですが、2023年5月に入会するまで無派閥で活動していたため、パーティー券を販売したことがないということです。また派閥に入ってからも販売実績はないと回答しています。そして渦中の安倍派の座長を務める塩谷氏は、精査中との回答を続けています。また、精査がいつ終わるのかも分からないということです。

(参院議員2人)
続いては参議院議員。茂木派の牧野たかお氏は、ノルマはあったがキックバックはないと回答しています。二階派の若林洋平氏は、ノルマではないが「目標」はあった、そして、その目標に達していない、キックバックもないと答えています。