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【強烈寒波】日本海側中心に大雪…県内18地点の観測所のうち14地点が氷点下で“低温災害”要注意(静岡)

2025年2月6日 17:11
【強烈寒波】日本海側中心に大雪…県内18地点の観測所のうち14地点が氷点下で“低温災害”要注意(静岡)

日本列島を襲う数年に一度といわれる強烈な寒波。依然、日本海側を中心に広い範囲で大雪を降らせています。

青森県では、5日夕方、あまりの大雪で列車が立ち往生する事態に。

(記者)
「止まっている列車の周りは、強い風で雪が舞い上がっています」

立ち往生したのは、JR五能線の列車。走っていた下り列車が線路上に積もった雪の影響で前に進めなくなってしまったということです。乗客9人は、約1時間半後にタクシーに乗り換えて目的地に向かいました。

寒波のため、連日大雪となっている石川県。6日も、多いところで1メートル近い積雪を観測するところもあり、市民の生活に大きな影響が出ています。

こうした中、金沢市内では、朝からボランティアによる雪かき作業が行われていました。

(ボランティア)
「きょうは氷になっているので、すごく重い、重いですね。住民の方が転ばないように、少しでもきれいに」

富山県では、大雪による死者が出ています。4日から行方不明になっていた80歳の女性が、5日、用水路の中で遺体で見つかりました。小矢部市内の「暗きょ」になっている用水路の中で、仰向けで倒れていたのを、捜索していた消防団員がみつけ、救急隊がその場で死亡を確認しました。警察は、女性が除雪作業中に用水路に転落した可能性があるとみています。

この最長・最強寒波の影響は、5日から静岡県内にも…。空中をパラパラと舞う白い雪。5日、静岡市では2年ぶりに雪が観測されました。

6日朝も、肌を刺すような風が吹き、寒い朝となった静岡市内。

(勝俣 宜彦 記者)
「きのう初雪を観測した静岡市ですが、その気温は、手元の温度計で0度を下回っています」

静岡地方気象台によりますと、6日の県内は、静岡市井川で氷点下6.2度、御殿場で氷点下4.9度、菊川牧之原で氷点下3.8度などと、18地点の観測所のうち14地点で0度を下回り、9地点で今季最低の気温を観測しました。

6日朝、氷点下5度を示していた御殿場駅前。吐く息も白くなるほどの寒さに、通勤や通学する人達は…。

(三島市民)
「マイナス5度ですか、さすが御殿場ですね」「三島よりも御殿場の方が寒いので相当身体にこたえる」

(東京から出張)
「東京でも寒いと思ったが、こっちの方がもっと寒くて、思ったよりも薄着で来てしまったのでビックリしてます」「寒くて夜中に目が覚めてしまった」

さらに、御殿場市内の自然公園では…。

(三間 将一 カメラマン)
「御殿場市深沢で、長さ1mほどの『つらら』を見つけました」

池の周りには「つらら」が垂れ下がっていました。池の水も1センチほどの氷が張っていました。

そして、富士宮市から見えたのは雪化粧の富士山。麓の「田貫湖」では、水面から湯気が立ち上るかのように霧が発生する「気嵐(けあらし)」が見られました。

この寒さを楽しみたいと、富士山の麓ではキャンプを楽しむ人も…。

(富士市から)
「とにかく寒波が来るというから、せっかく来られる時だったので…」「夜に限界までたき火をして遊ぶ」「命のありがたみがわかるというか」「寝袋でこの格好で寝ているので寒かった」「中もマイナス10度くらいになっていた」

(神奈川から)
「夜中は結構寒くなるので、テントの中でくるまって過ごした」「星空とかもよく見えて、それは寒い中ならではだと思う」

朝食にホットドックを食べていた4人家族。

5日は、あまりの寒さにたき火を断念したということです。

(神奈川から)
「外が寒いからすごくおいしく感じる」「おいしいです」
(神奈川から)
「ストーブとかを使って、着こんだりして寒さ対策をした」「たき火はしたかったが、寒さがひどすぎてできる余裕がなかった」「風はそんなになかったが冷えが強かった」

連日、雪が降り続いたという浜松市天竜区。6日朝、佐久間町では住宅の屋根一面が白くなるほど雪が降っていました。

(ヘアーサロン ノリモト 乗本 和男さん)
「パラパラ降ったりやんだり」「(雪が)積もったのは夜中」「道路が積もらないくらいなら大丈夫だと思うけれど、これ以上降ってしまうと困る」

そして、佐久間町よりさらに北、水窪町では。道路も真っ白になるほどの雪がー。

(住民)
「(雪は)10cmくらいは積もったと思う」「これ以上降ると、道路が凍ったり事故が起こると大変なことになるので心配はしている」「生活するうえで水道管の凍結が一番心配」「慣れていないですからね、雪には」

この雪の影響で、地元を走る「水窪ふれあいバス」は、終日運休となりました。

(水窪タクシー 鈴木 正巳さん)
「奥の方が雪が多いということで、運休になっている」「きのうまでは雪の量がそんなになかったが、けさは雪の量が多かったので」「ちょっと予定外かなというところはある」

静岡地方気象台によりますと、この寒さは9日まで続く見込みだということです。

厳しい寒さが続く県内。

この寒さで注意が必要なのが、急な温度変化による体調不良です。その中で、特に気を付けたいのが「ヒートショック」。

消費者庁によりますと、「ヒートショック」は、急激な温度変化によって血圧が大きく上下し、失神や不整脈、脳卒中といった発作を引き起こす健康被害だということです。実際にヒートショックと疑われる事案に対応している静岡市消防局に話を聞くと、搬送される人の多くは風呂場で体調を崩すと話します。

(静岡市消防局 警防部救急課 森本 貴大 主査)
「寒い季節に入浴をしている時に意識を失ってしまって、家族が発見した時には、水没してしまって、呼吸も心臓も止まっているというような発見が多いです」「高齢者の方が多くて、心臓疾患を抱えている方もリスクが多いので、70代から80代ぐらいの心臓にリスクがある人が多い」

日常生活の中で誰にでも起こりうる「ヒートショック」を予防する方法はあるのでしょうか。

(静岡市消防局 警防部救急課 森本 貴大 主査)
「急激な環境温度の変化が原因となりますので、浴室を温めたり、浴槽の水を高温となりすぎないように、38度から40度に設定する。また、脱水自体もリスクとなりますので、水分補給を実施していくというのが大事だと思います」

担当者によると、「ヒートショック」と疑われる搬送の多くが、11月から2月ごろの寒い時期だということで、しばらくは、温度変化に注意してほしいと話しています。

最終更新日:2025年2月6日 17:11