【小児がん】4歳で “余命1年 ” の宣告 …つらい治療に耐え、精一杯生きた心菜ちゃん “天国の娘”と家族の決意【every.しずおか特集】

歌やダンスが大好きで、元気いっぱいの女の子、心菜ちゃん。4歳の時、脳に腫瘍が見つかり、小児がんと診断され、余命1年と宣告されました 。病気により、徐々に体が自由に動かなくなっていきます。それでも精一杯生きようとした心菜ちゃん。しかし、わずか5歳で天国へと旅立ちました。
どれだけの月日が経とうと、家族の悲しみが癒えることはありません。 そんな中で始めたのは、娘と同じ小児がんと闘う家族の支えになったらと、レモネードを売って寄付を募ること。残された家族が決意した新たな思いとは。
小児がんと闘う家族の支え「レモネードスタンド」
ある週末、浜松市内の書店の一角で、レモネードが販売されていました。これはレモネードスタンドという、レモネードを売って、その収益を小児がんと戦う親子のサポートなどに寄付する活動です。レモネードを売る神門えみ子さんも、3年前、5歳の娘・心菜ちゃんを小児がんで亡くしました。
(心菜ちゃんの母親 神門えみ子さん)
「最初は小児がんを知ってもらうのが意義だったんですけど、自分の子どもも小児がんで亡くなりましたとか、小児がんではないけれども、長期入院を頑張ってますとか、気持ちを吐露しに来てくれる場所だとしたら、やっていて大きな意味があるなと思ってます」
神門さんの自宅には、心菜ちゃんとの思い出がたくさん飾られています。
(心菜ちゃんの母親 神門えみ子さん)
「小さいころからずっと、1歳の写真とか、私と夫がそれぞれ好きな写真を並べてるみたいな感じ。亡くなったという感覚がなくて、ずっと一緒に暮らしてる感覚なので、いつも一緒にいる」
4歳で余命1年の宣告
神門さん夫婦が結婚して3年目に誕生した心菜ちゃん。
(心菜ちゃんの母親 神門えみ子さん)
「いつも笑ってたし活発でしたね、お手伝いをやってくれて、洗濯物は畳んでくれるし、本当に気がついたら全部やってくれてます」
2歳の時に弟ができてからは、日に日にお姉さんらしくなり、心も体もすくすく成長していました。しかし4歳になった頃から、心菜ちゃんの体調に 異変があらわれます。
(心菜ちゃんの母親 神門えみ子さん)
「生まれた時から全然寝ない子だったのに、急に寝るようになったんです。朝起きて『きょうはね、頭がお風邪だから、お外遊びバツにして』って毎日言うようになって。でも、熱もない風邪の症状もない、病院に連れて行って、これを診てくださいって訴えられるほどのこともない」
原因不明の不調。次第にその異変は体にもあらわれるようになります。
(心菜ちゃんの母親 神門えみ子さん)
「『ママ、左手のパーができないの』と言ってきて、本当にパニックでした。(病院では)即CT検査で、白い影が映ってるんだけど、炎症か脳出血か脳腫瘍ですって言われて『緊急入院してください』って」