風が運んだ新たな縁 浜松・三ヶ日ミカン農家と京都の幼稚園児が「風船」でつながった
遠く離れた京都から三ヶ日町のミカン農家に飛んできた風船と手紙。これが「縁」となり京都の園児たちとの新たな交流がスタートしました。
静岡県内最大のミカンの産地、浜松市浜名区三ヶ日町。
2024年も三ヶ日みかんの特徴でもある甘みと酸味のバランスの取れたミカンが育ったと話す生産者の藤井一輝さんが、2024年3月に所有するみかん畑で起きたある出来事について教えてくれました
(藤井さん)
「ここに紙みたいの物が落ちていてゴミかなと思った」「こういうものがここに引っかかっていた」「なんだこれと拾って見たら幼稚園の名前が書いてあった」
藤井さんが拾ったのは風船が付いた手紙でした。手紙には太陽と花のイラストが描かれていました。
いったい“風船つきの手紙”はどこから飛んできたのでしょうか。
手紙には京都府の住所と幼稚園の名前が…
手紙の送り主は藤井さんの畑がある三ヶ日町から直線距離でおよそ160キロも離れた京都府木津川市にある幼稚園の園児たちでした。
(藤井さん)
「京都から飛んでくるなんてすごいなと。まさか僕の畑に落ちたので何かの縁かと思った」
JAみっかびによりますと、2012年には兵庫県明石市の幼稚園から、2020年にも三重県桑名市の幼稚園から飛ばした風船が偶然三ヶ日町のミカン畑に届いたことがあったそうです。
藤井さんは滋賀県の出身。同じ関西圏からの手紙に縁を感じ、所属するJAみっかび青年連盟としてこの京都の幼稚園に三ヶ日ミカンを届けること計画しました。
(藤井さん)
「京都には三ヶ日みかんは行っていない。これが初めての三ヶ日みかんになる。おいしいと感じてほしい」
そして11月27日、藤井さんは風船を飛ばした京都府木津川市の木津幼稚園を訪れます。
(藤井さん)
「皆さんおはようございます」
(園児たち)
「おはようございます」
藤井「皆さんとても元気ですね」「京都府と書いてあった。静岡から遠いところだからね。そんなところから飛んできたと思ってとても驚きました」
藤井さんが“風船の便り”のお礼に三ヶ日町から持ってきたのはおよそ40キロのミカン。
子どもたちが食べやすいようにと甘くて小ぶりなミカンを手渡します。
ミカンのお礼は園児たちの歌。藤井さんに感謝の気持ちを伝えました。
(園児全員)「ありがとうございました!」
“風船の便り”を縁に始まった京都の園児との交流。藤井さんはこの縁を大切にして三ヶ日みかんの新たなファンになってほしいと話しています。