入試の日に急増する“痴漢” 遅刻の弱みにつけこむ卑劣な犯罪 対策アプリの活用も 北海道
いよいよ13日から大学入学共通テストが始まります。
試験会場では設営作業が進められていますが、入試の日に急増する犯罪があるといいます。
“痴漢”や“盗撮”です。
その背景と受験生を守る取り組みに迫ります。
いよいよ13日から始まる大学入学共通テスト。
試験会場では着々と準備が進められています。
しかし、受験生にとって大事なこの日を狙った犯罪が増えるといいます。
(警察官)「痴漢・盗撮は重大な犯罪です。痴漢・盗撮を目撃したときには110番通報」
JR札幌駅では12日朝、痴漢や盗撮などの性犯罪防止が呼び掛けられました。
入試の日に痴漢や盗撮が急増する理由。
それは、試験に遅刻する心配から通報をためらう受験生が多いからです。
勝負の日を13日に控える受験生も不安を隠せません。
(受験生)「テスト当日を狙って痴漢があると聞いた。制服を着ないで私服で行くとか」
SNSをのぞくと、きょうも「痴漢チャンスデー」などの書き込みが…
ネット上には数年前から、受験の日は「痴漢日和」など犯罪をあおるような投稿も増え、社会問題にもなっています。
道内の痴漢や盗撮の検挙件数は、この数年増加傾向のうえ、被害にあっても通報できていないケースもあるとみられています。
道警は2年前(2022年10月)に痴漢対策のアプリを作りました。
(道警 生活安全企画課 篠田智之課長補佐)「もし被害にあって声が出せないときには、痴漢対策機能を1回タップすれば音声が流れるのと、光で助けを求めることができます」
「助けて!」「やめて!」などの助けを求めることができる機能のほか、周りの人が痴漢の現場を目撃したときに、被害者に助けが必要か確認することができる画面もあります。
(道警 生活安全企画課 篠田智之課長補佐)「受験生は被害にあった場合には声を上げていただいて、警察官には自分が受験生だということを伝えていただきたい。道警では事後の聴取や個別の対応をする」
通報しにくいという受験生の心理につけこんだ卑劣な犯罪は断じて許すことはできません。
そして、被害にあったときには声をあげられる仕組みや周囲の助けも必要です。