高校授業料が無償化へ 歓迎と懸念…賛否さまざま 「公立離れ」進むのか 北海道
国会では高校授業料の無償化が盛り込まれ、新年度予算案が成立する見通しです。
北海道内でも保護者などから歓迎の声がある一方で、私立高校の無償化に疑問を投げかける声も聞かれています。
雪が残るグラウンドで、高校生が寒さに負けず汗を流しています。
ラグビー強豪校として知られる札幌市西区の私立高校です。
「高校授業料の無償化」が実現すれば、学校間の競争が激化すると予想しています。
(札幌山の手高校 若林利行副校長)「保護者負担が減るということでは率直に喜ばしい。これからは競争が行われて、少子化のなかニーズを高めていきつつ、求められる教育ということになっていく」
高校の授業料無償化を盛り込んだ来年度予算案の修正をめぐっては、自民・公明・維新の3党が先週、正式に合意。
2025年4月から、公立・私立ともに年収を問わず11万8800円支給するほか、来年度からは私立向けの支援を最大45万7000円に増額します。
制度改正が4月に見込まれる中、鈴木知事は7日、道民への周知徹底を職員に指示しました。
(鈴木知事)「改正の影響が広い範囲に及びます。道民の皆さんに混乱が生じることがないよう、丁寧な制度の周知に取り組むようにお願いします」
函館市内の学習塾です。
高校無償化により、私立高校の受験者が増える可能性があると予測しています。
(学習塾ライズ 庄司隆人さん)「私立の方が進路の選び方やカリキュラムの自由度が高い側面があるので、より私立の方が魅力的にうつりやすくなるので、公立の受験生が減るかもしれない。私立も視野に入れて選択肢が広がるのは子どもにとっていいこと」
高校授業料の無償化にマチの人はー
(マチの人)「やっぱり物価も高騰して、学費以外にも生活が不安な点があるので、授業料無償化はありがたいなと思いますね」
(マチの人)「なんでもかんでもタダですっていうことはね、税金を払っている人に受け入れられるかどうか」
(マチの人)「私立と公立で比較すると、施設だと雲泥の差になっちゃうので、高校生たちもどんどん私立に流れちゃうんじゃないかなと思いますね」
高校の授業料の無償化で家庭の負担軽減などが期待される一方、進路が広がることにより「公立離れ」が懸念されています。