大人のための自習室「勉強カフェ」密着 入試に資格、英語に法律、薬膳も⁉夢を追い学び直す日々
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仕事帰りなどに思う存分勉強できる「大人のための自習室」が札幌にあります。
何を目的にどんな勉強をしているのかー
夢を追って学び直す大人たちにカメラが密着しました。
札幌の中心部にあるビルの一角。
大人のための自習室「勉強カフェ」があります。
平日の午後ー。
カウンター席で勉強する1人の女性を見つけました。
(藤得記者)「いま立って勉強されていますか?」
(小坂さん)「そうです、ずっと座っていると疲れるので、けっこう立って勉強されている方もいます」
読んでいたのは大学入試の参考書。
(小坂さん)「高校を卒業して宅建という不動産の資格の勉強を今までしていて、合格したので次の目標で大学受験を目指しています」
飲食店でアルバイトをしながら宅建の資格を取得。
法学部への入学を目指しています。
(小坂さん)「(勉強カフェは)勉強に一点集中できるのがすばらしいなと思います。勉強している人がたくさんいるので頑張らなきゃって、気合いが入ります」
勉強カフェは会員制の自習室です。
カフェのようにリラックスしながら勉強に集中することができます。
こちらは私語が一切禁止の自習室。
黙々と勉強に打ち込む男性がいました。
(医師免許取得を目指す男性)「海外の大学に行って医学部を卒業して、今度日本の資格も欲しいなということで(日本に)帰ってきている」
海外の医師免許に加えて、日本でも免許の取得を目指しています。
(医師免許取得を目指す男性)「一番“人助け”の究極のところかなというので、医師かなと」
(藤得記者)「珍しい経歴ですが、なぜ?」
(医師免許取得を目指す男性)「なぜか自分でもよくわかんないんですけど。節目節目で思ったところに進んでいった結果こうなったって感じなんですよね」
(藤得記者)「今は何の勉強をされているんですか?」
(太田さん)「薬膳の勉強をしています」
中国の伝統医学を基本とした食事「薬膳」。
更年期障害に苦しんでいた頃、薬膳で体調を改善させたといいます。
(太田さん)「元々は自分が管理栄養士をしていたことがあって、同じように体調を崩しやすい年代の人向けに、栄養士的な側面からお伝えできるようになれたらいいなと思って勉強しています」
そんな、太田さんの息抜きがー
(太田さん)「これ私です」
(藤得記者)「ずいぶん印象が違いますね」
(太田さん)「よく言われます」
40代を前にして始めた日本舞踊です。
10年近く稽古を続け、流派の名前を受けるまでになりました。
(師匠)「この順番を書いてるんですよ。自分なりの踊りの楽譜なんです。すごいでしょ」
踊りの振りや流れをこまめにノートに記録。
(藤得記者)「これも勉強ということですか?」
(太田さん)「これも勉強ですね、ほんとにそのとおりです」
2008年に東京にオープンした勉強カフェ。
現在、全国に35店舗を構え、会員数は年々増加。
コロナ禍など社会情勢が不安定になる中で、スキルアップを図る人が増えているといいます。
(渡邊裕樹オーナー)「“所属している会社がどうなったとしても”とか“転職したとしても”とか、どうなったとしても何か資格や知識・スキルを身につけて生きていけるようにする」
「学び直し」について、社会人を対象にした調査でも6割近くの人がその必要性を感じています。
夜、会社帰りの人たちが続々とやってきます。
コーヒーを手に私語禁止の自習室に向かったのは、金融関係の会社に勤める男性です。
(福元利一さん)「中小企業診断士と社労士の勉強をしています。あまり勉強してこなかったので、自分の将来を考えて少し何か資格を取るのもいいのではないかと思ったのがきっかけですね」
(藤得記者)「会社に通いながら勉強は大変ではないですか?」
(福元利一さん)「最後までやり遂げたいなという思いを持ってやっているのが、一番の原動力かもしれないですね」
夜遅くまで学びを求める大人たちが絶えません。
(山本照雄さん)「ここに素敵なスタッフさんとかもいるので、ちょっと気晴らしに話したりとかもできるので、すごい勉強がしやすい環境だなと」
翌日の朝。
すでにオープンを待つ男性の姿がありました。
毎朝一番乗りで来店する伊藤慎一さん。
4年前から利用しているベテラン会員です。
(伊藤慎一さん)「コーヒーマシンも会員のみなさんで最初に来た方がいつもセットしておりまして。そのセットまで自分がいつもやっていて、カフェに来るのがすごい楽しみになりました」
IELTSという英語の試験に向けて朝から勉強。
将来、留学するのが夢だと言います。
(伊藤慎一さん)「これからお仕事になります」
(藤得記者)「仕事がんばってください!」
(伊藤慎一さん)「ありがとうございます。それでは行ってまいります」
午前9時、大学入学を目指す小坂さんが再びカフェに来て勉強です。
(小坂さん)「ビスケットです。糖分補給にいいなと思って」
大学では不動産の法律を勉強し、父と同じ大家さんになりたいという夢があります。
(小坂さん)「お父さんも、おばあちゃんやおじいちゃんも、私のやりたいようにやってくれって。(勉強を頑張れるのは)家族の力が大きいなって思います」
学ぶということは前に進み続けること。
いくつになっても終わりはありません。