土曜の夜の天体ショー北海道内各地で肉眼でオーロラ…のなぜ GPSや無線に影響でる可能性も
北海道内では2024年5月11日、夜空が赤や紫色に染まるオーロラが各地で観測されました。
普段は道内ではなかなか見られないオーロラが、一体なぜ観測されたのでしょうか。
これは11日午後8時半ごろから名寄市で撮影された映像です。
鮮やかな赤色の幻想的な空が広がっています。
普段より低い緯度で見られる「低緯度オーロラ」で、11日夜から12日未明にかけて道内各地で観測されました。
オホーツクの佐呂間町では、STVのカメラマンもオーロラとみられる映像を撮影しました。
雲の間から赤く染まった空が見えます。
さらに十勝の陸別町でも…
道内でオーロラが肉眼で確認されたのは、去年12月以来です。
なぜ、このような現象が起こったのでしょうか。
(なよろ市立天文台 村上恭彦さん)「5月8日から連続的に太陽の表面上で太陽フレアと呼ばれる爆発的な現象が、今回は結構規模の大きな状況で立て続けに起こった」
「太陽フレア」とは太陽の表面で起こる大規模な爆発のことで、画面右下が白くなっているのがわかります。
情報通信研究機構によりますと、この大規模な爆発が日本時間の今月8日から11日にかけ、合わせて8回確認されました。
この爆発により放出された強い電磁波などの影響で、普段はオーロラが見られない地域でも観測されたということです。
(なよろ市立天文台 村上恭彦さん)「広範囲で見られたことは珍しく、太陽の活動は11年周期でおとなしくなったり活発になったりする。来年くらいが太陽の活動のピークかなと思う。あと1~2年くらいは起こりうると思う」
情報通信研究機構によりますと、今回の太陽フレアで携帯電話の通信などに影響はないとしていますが、GPSや一部の無線通信などには影響が出る可能性があるため、数日は注意してほしいとしています。