一時行方不明も…山菜採りシーズン 「クマ」「滑落」「毒草」命を守る3つの注意点 北海道
春本番を迎え山菜採りシーズンとなりましたが、山歩きには注意が必要です。
3日に南区でギョウジャニンニク採りをしていた70代の男性が、一時行方不明になりました。
命を守るため、3つのポイントに注目です。
道警ヘリに救助されたのは、札幌市の70代の男性です。
男性は3日午前6時ごろから、札幌市南区定山渓の豊羽鉱山付近の山林で、同行者の男性と2人でギョウジャニンニク採りをしていましたが、午前9時ごろに行方が分からなくなりました。
その後、同行者からの通報をうけて道警が捜索にあたったところ、午後4時半ごろに無事救助されました。
幸い男性にけがはないということです。
春本番を迎え、山菜採りシーズンとなりました。
この時期はタラの芽やギョウジャニンニクが芽を出し、山菜好きの人にとっては待ちに待った季節の到来です。
(記者)「何を採ったんですか?」
(川住盛行さん)「タラの芽。旬のものだし自然の恵みだし、いただきます」
しかし、山菜採りは危険と隣り合わせとあって、3つの注意が必要です。
(男性)「あー、いたいた」
1つ目は「クマ」です。
先月29日には、根室市内の林道を走る軽トラックがクマに襲われました。
(警察)「今、山菜採りの方に向けて、ヒグマも出てきているので気を付けてくださいねと啓発しておりまして、クマよけの鈴も差し上げますので」
この日、札幌市南区で道警が配布したのは、クマよけの鈴です。
山に入るときには、クマ鈴やクマスプレーを用意することが大切です。
(登山に来た人)「きょうね、(クマ鈴)忘れたんですよね。小さい山だから朝の運動として1人で来た。危ないですね」
(山菜採りに来た人)「クマスプレーを持って行ったり、クマ鈴だったり、あとはなるべく1人にならないようにみんなで集まって採るようにしていますね」
2つ目の注意点はというとー
(道警本部 地域企画課 土橋将人さん)「特にギョウジャニンニクは斜面に生えていることが多く、滑落というのが多い」
急斜面での滑落です。
山菜採りに夢中になり、知らず知らずのうちに急斜面に立ち入ってしまうことがあるといいます。
命綱を身に着けることが大切です。
3つ目の注意点が、山菜と毒草を見分けることです。
例えば、ギョウジャニンニクは根元には赤紫色の斑点があり、ちぎった際ににんにくの香リがします。
一方で、葉の形がそっくりなイヌサフランは根元に斑点はなく、においがないのが特徴です。
猛毒を含むイヌサフランを誤って食べてしまうと、嘔吐や下痢のほか、重度の場合、死に至るケースもあるといいます。
(北海道立衛生研究所 生活科学部 髙橋正幸さん)「判断がつかないものは絶対に採らない、もちろん食べてはいけません。また、採った山菜なども家に持ち帰って調理する前に改めて確認するということが必要になります」
レジャーとして親しまれる山菜採り。
事故に遭わないために身を守る装備と知識が大切です。