46メートルにわたって盛土崩壊 事故調査官が現場確認 代行バス運行も JR宗谷線で列車脱線
北海道中川町で宗谷線の普通列車が脱線した事故で、運輸安全委員会の事故調査官による現地調査が続いています。
宗谷線は一部区間が運転見合わせとなっていて、代行バスが運行されています。
(佐々木カメラマン)「線路の下の路盤ごと崩れて、マクラギそしてレールが宙に浮いています」
4月8日、宗谷線の天塩中川駅と問寒別駅の間で発生した普通列車の脱線事故。
線路付近の盛土は長さ46メートルにわたって崩れているのが見つかり、一部区間で運転見合わせが続いています。
1923年に開業し、普通列車や特急列車が地域の足を支える宗谷線。
雪解け水の影響で地盤が緩んだことが原因とみられていますが、過去に盛土の崩壊はなかったといいます。
(林記者)「事故現場では運輸安全委員会の調査が始まりました。脱線した列車を調べています」
運輸安全委員会の鉄道事故調査官は9日朝、現地調査を開始しました。
ドローンを使うなどして列車や盛土の状況を調べています。
(運輸安全委員会 西本正人鉄道事故調査官)「いろいろなデータをとりましたが、いまのところ言える段階ではない。報告書が出るのが1年後くらいが多い。それくらいを目指して調査を進めていきたい」
JR北海道は9日から代行バスの運行を始めました。
旭川発稚内行きが午前9時発と午後0時37分発、稚内発旭川行きが午前6時36分発と午後3時半発で、1日4便運行します。
(利用者)「代行バスが出たから幸いです」
脱線事故をうけ道は8日、JR北海道に対し早期の原因究明と再発防止を申し入れました。
(道の担当者)「鉄道運行の安全・安心の確保に向けて必要な対応を関係者に求めていきます」
JR北海道には3月31日、北海道運輸局からも鉄道の安全輸送の確保を徹底するよう改善指示が出されたばかりです。
JR宗谷線については、運輸安全委員会の調査後に線路の復旧に着手する方針ですが、運転再開までは1週間以上かかる見通しです。