あすから「春節」北海道各地で“爆増観光客”対策急務…定山渓行バス行列…住民乗れないそこで!
中華圏の旧正月「春節」の大型連休があす(1月28日)から始まります。
観光客の急増で地域住民が迷惑を被る「オーバーツーリズム」を防ごうと、北海道内各地で対策が進んでいます。
小樽市・朝里駅の構内。
踏切上で写真を撮るのは観光客とみられる2人組です。
鋭い警笛が鳴り響くと慌てて退散。
よく見ると駅のあちこちに警備員の姿が。
観光客の動きに神経をとがらせるわけとはー
2025年1月23日、この場所で中国籍の60代女性が列車にひかれて死亡する事故ありました。
女性は立ち入り禁止の線路内で夫と写真を撮っていたといいます。
実はこの場所、中華圏では映画の舞台として有名です。
(中国から来た人)「小樽が舞台の映画を知っていて写真を撮るために来た。きれい!写真を撮りたい」
ルールを守らない観光客に住民も頭を悩ませていました。
(近隣住民)「線路の脇を歩く人も多いし、踏切が鳴っていても中で写真を撮ったり、電車!って言っても全然(動かない)」
道内各地で大勢の観光客が押し寄せ、地域の人に迷惑をかける「オーバーツーリズム」が問題になっています。
美瑛町では観光名所のシラカバ並木を伐採する事態にまで発展しました。
函館空港に降り立ったのは台湾からの観光客。
28日から始まる中華圏の旧正月「春節」の大型連休にあわせてチャーター便が就航しています。
(金澤記者)「バスが到着しましたが満席ですね。中には乗れないかもしれませんね」
札幌「すすきの」では、定山渓温泉行きのバスに外国人観光客が列をなして乗り込んでいました。
満員となったバスはそのまま出発。
(バスに乗れなかった人)「病院に行くつもりで来たが乗れなかったので次のバスにしようと思います。トランクも平気で持ち込む人がいるから。それがないとだいぶ違うんですけどね」
春節期間に入ると観光客の数はさらに増えると予想されます。
そこで札幌市が始めたのはー
(金澤記者)「ココノススキノの上層階・ストリームホテルで、定山渓まで荷物を届けてくれるサービスを行っています」
1月から始まった手荷物配送サービスです。
市内中心部と定山渓温泉の間でスーツケースなどの荷物を当日中に配送します。
スーツケースを持った人にこのサービスを教えてみるとー
(韓国から来た人)「お~!もし知っていたら試します」
札幌市はホテルやバス会社と協力し、サービスの周知を図っています。
十勝の豊頃町です。
海岸で光り輝く氷「ジュエリーアイス」をカメラに収めようと、例年多くの観光客が訪れます。
町は春節を前に観光用の駐車場を増やし、受け入れ態勢を強化しています。
(豊頃町 按田武町長)「路上駐車などで地域の方に迷惑をかけていましたから、駐車場を整備して見えられる方も安心して来られる」
年々深刻化する外国人観光客のオーバーツーリズム。
春節が始まるのを前に着々と対策が進められています。