ステーキ値上げ・観光地は爆買いに期待 記録的円安で北海道内にも影響広がる
記録的な円安が続いています。
円安のうちに家にある外貨を両替する人がいるほか、観光地では外国人客の爆買いに期待する声が聞かれました。
鉄板で焼かれた熱々のカットステーキ。
使っているのはアメリカ産の牛肉です。
(恩田記者)「お肉の歯ごたえもしっかりしています。量もあるので満足感があるランチです」
札幌市白石区のステーキ専門店です。
5月1日から一部商品の値上げに踏み切りました。
価格改定の理由は円安です。
牛肉の仕入れ値は9年前のおよそ2倍にー
新たにロスが少ないカットステーキのランチメニューを展開するなどして、値上げ幅を平均で3パーセントほどに抑えたといいます。
(大東エンタープライズ 木村和好さん)「本当に先が見えないくらい続くと言われていますので、早く収まってほしいというのが現状です」
急速に進む円安。
先月29日には1ドル=160円台まで下落し、およそ34年ぶりの記録的な円安水準を更新しました。
札幌のデパートです。
もともとは外国人観光客向けに設置したという外貨の両替機ですが、いま日本人の利用者が増えているといいます。
1日朝もアメリカドルなどを持ち込み、日本円に両替する人が見られました。
試しに記者も10ドルを両替してみるとー
(恩田記者)「金額は1460円になりました」
(大丸札幌店 早川直美さん)「やはり円安になるとお客様が増えるという印象はあります」
恩恵を受けているのが、海外から客が訪れる観光地です。
小樽港に着いたばかりのアメリカ人の夫婦についていくと…
立ち寄ったのはアニメグッズの専門店です。
(ベンジャミン夫妻)「これいくら?」
(記者)「5500円」
(ベンジャミン夫妻)「米ドルでいくら…?」
探していたのはアニメが好きな孫娘への土産。
キャラクターがデザインされたタオルやポスターを6380円で購入しました。
(アニメニクス 関努さん)「(円安は)実感しています。客単価ですね。ごそっと買っていってくれたりするので。多い方で2万円とか3万円とか」
小樽市内のすし店です。
冬のシーズンに比べて観光客は落ち着きましたが、いまは円安の影響で5000円を超える注文も多いといいます。
(たけの寿司 武田賢一代表)「はい、お待ちどうさまです」
オーストラリアから来た男性は、2550円の寿司のセットに舌鼓を打ちます。
(オーストラリアから来た人)「ベリーナイス!日本を離れる前に絶対に寿司を食べたかった」
止まらない円安はインバウンドをターゲットとする観光業にとっては追い風となっています。