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来週は高校入試 生理の体調不良で追試可能に 「女性同士の理解も大切」理解求め学生が情報発信

2024年2月28日 18:45
来週は高校入試 生理の体調不良で追試可能に 「女性同士の理解も大切」理解求め学生が情報発信

いよいよ来月5日は公立高校の受験日ですが、女性特有の悩みである「月経・生理」による体調不良を理由とした追試験が認められます。

「生理」への理解を深める取り組みも進められています。

函館にある北海道教育大学では、授業の一環として「月経・生理」の情報発信に取り組んでいます。

これをきっかけに、学生たちが生理の実態について調査したところ、およそ400人の回答が寄せられ、6割は生理でどのように生活に支障がでるのかなど、学ぶ機会がなかったことがわかりました。

(北海道教育大学 川村里侑さん)「男性だけでなくて女性同士でも理解するというのも大切」

学生たちは月経前症候群・PMSや重い生理痛の治療にも使われる低用量のピルなどについて知ってもらおうと冊子をつくり、トイレなどに掲示することにしました。

生理になると人によって症状が違うものの、頭痛や腹痛など体調不良を伴うことがあるためです。

また、女子トイレに数種類の生理用品を置くなどして、無料で試してもらう取り組みも進めていくということです。

(北海道教育大学 有井晴香准教授)「小さなことからみんなでシェアして(社会を)変えていくことができたら」

(北海道教育大学 加賀谷礼奈さん)「生理が気軽に話せるような社会になってほしい」

来週に迫った公立高校の入試でも動きがー

(北海道教育庁 今井真さん)「12月に文部科学省から通知がありまして、北海道としても通知を発行しまして、月経随伴症等に関して明文化した」

入試と生理が重なった生徒への対応について、追試を受けることができる条件として、インフルエンザなど感染症のほかに「月経に伴う症状や体調不良などやむを得ない事情により」と具体的に明記することになりました。

(北海道教育庁 今井真さん)「朝体調が思わしくない場合は、中学校の先生や保護者の方と十分相談の上、追検査の機会もあると知ってほしい」

道では追試の要請に関して診断書などの証明書は求めていません。

札幌市内の婦人科では受験を控えた女子の生理の相談が多いといいます。

(エナ大通クリニック 鈴木友希子院長)「普段は中学生のお子さんはいらっしゃらない、ほぼご相談を受けないが、11月12月くらいからは月に2~3人は来られる感じ。生理を(試験に)あてたくないなどで月経移動を希望して来る方が多い。受検の時に生理があたると、痛みだけではなくて眠いとかだるさなどがあって集中力が落ちる。インフルエンザとかコロナとかと同じで病気として扱ってもらえるのは、患者さん・受験生自体に安心感はある」

来週に迫った道内の公立高校入試。

生理への理解も少しづつ広がり、急な体調不良でも安心して臨めそうです。