「第二のOSO18」か 牧場で子牛4頭が死ぬ ハンター「2~3頭のクマが襲った可能性も」
北海道別海町の牧場で、子牛4頭が死んでいるのが見つかりました。
クマに襲われたとみられ、地元では「第二のOSO18」が出現するのではないかと不安が広がっています。
(武田記者)「クマに襲われたとみられる牛は、あちらの牛舎で引っかかれたり食いちぎられたような跡がある状態で見つかりました」
別海町中春別の牧場で午前8時ごろ、牛舎内で飼育されていた子牛4頭が死んでいるのが見つかりました。
このうち3頭は飼育ケージの外に引きずり出された状態で、生き残った子牛も8頭のうち4頭がけがをしていました。
付近にはクマの足跡が複数残っていて、警察はクマが牛舎に侵入し、子牛を襲ったとみて調べています。
(なかしゅんべつ未来牧場 友貞義照専務)「噛み傷とひっかき傷ですね。噛んで柔らかいところをえぐった痕跡があった。初めての経験で衝撃的。まさかと思った」
現場の牧場は別海町の中心部から10キロほど北の酪農地帯です。
別海町の隣町・標茶町と厚岸町では、去年まで1頭のクマによる牛の被害が相次いでいました。
それはOSO18です。
去年までに少なくとも乳牛66頭を襲い、道東を震撼させたオスのクマです。
去年7月に駆除され、全国的な話題になりました。
OSO18の追跡を続けていた標茶町のハンター・後藤勲さんです。
OSOが駆除された後も、第二のOSOの出現に警鐘を鳴らしてきました。
(後藤勲さん)「OSOはこのあたりでいれば氷山の一角なわけですよ。わたしはいつまた(牛が)襲われるかなと思っていた」
一方で、今回の襲撃にはOSOと異なる点があるといいます。
(後藤勲さん)「1頭のクマでもって牛を何頭も襲ったとは考えにくい。2頭か3頭が群れで襲った可能性もある」
さらにー
(後藤勲さん)「成獣であれば完全に殺して食べると思うんですよ。若いクマが襲ったんだと思う。牛の味を覚えているのがいれば(再び)入ってくる可能性は高い」
別海町の酪農家は警戒を強めています。
(別海町の酪農家)「ショックです。いままでもクマは出ているというのは聞いていたし。実際牛が襲われるとね、対策を考えないことにはね」
別海町役場は箱わなを設置をして警戒する方針です。