すでに複数人が利用 “赤ちゃんポスト”運営の女性 新たな預け入れ施設を札幌などに開設
北海道当別町で子どもを匿名で預かるいわゆる「赤ちゃんポスト」を運営している女性が、札幌市南区などに新たな施設を開設したことがわかりました。
すでに利用した人がいるということです。
当別町の自宅で親が育てられない子どもを預かるいわゆる「赤ちゃんポスト」を運営している坂本志麻さんです。
今月1日、札幌市南区の住宅に新たな施設を開設しました。
(坂本志麻さん)「困っている方のニーズに対応したいと願いました。無料でお泊りお預かりができる場所」
当別の施設のように対面しなくても、受け入れ可能な赤ちゃんポストは設置せず、料金は無料「事前予約制」で子供を預かります。
対応するのは坂本さんが協力を依頼したこの家の住民です。
(札幌市南区の施設運営者)「困った子っていっぱいいると思うんです。何か情報を発信すれば、助けてくださいという声が聞こえてくるのではないかと思って始めようと思いました」
また、静岡県浜松市にも同様の施設を開設しすでに複数の人に利用されているということです。
しかし、いずれも「個人のボランティア」として運営しているため、行政や近くの医療機関とは連携していません。
(坂本志麻さん)「何らかの事故が仮に発生した場合は(私が運営する)市民団体が責任を負う。どうしても知られたくない人にとっては秘密が守られる環境がその人の安心感につながる」
当別町の施設を巡ってはこれまでに預かっていた持病のある乳児が入院した際、親権のない坂本さんのもとに戻れずに一時、退院できなくなるケースが生じました。
安全面を指摘する声もあるなかで、坂本さんは今後について「札幌市内や関西で新たな施設の開設を目指す」と話しています。