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来場者300万人超!海外客も訪れる“夢のボールパーク” スキー場や大学も移転 北海道

2023年12月29日 13:00
来場者300万人超!海外客も訪れる“夢のボールパーク” スキー場や大学も移転 北海道

北海道を沸かせた夢のボールパーク「Fビレッジ」。

開業元年の来場者は300万人を突破しました。

試合がない日もさまざまな仕掛けをして客を呼ぶなど、地元の北広島は大きく変化しています。

(宮永アナウンサー)「積もったばかりのパウダースノー、気持ちいいですね。実はこのスキー場、どこにあるかというと…なんとファイターズの本拠地・Fビレッジにあるんです!」

ボールパークにスキー場が出現!

Fビレッジの中に11月、新しくオープンした「スノーパーク」。

スキーウエアも上下でレンタルができ“手ぶらでスキー”が可能です。

リフトを使わずコースの上まで楽に登ることができるエスカレーターがあり、傾斜もなだらかに設計されていて、初めてスキーをする人にもやさしいゲレンデとなっています。

この日は外国からの観光客が多く訪れていました。

(インドネシアからの観光客)「今回3日間だけの滞在で時間が足りないです。1週間くらいはほしいですね。スキーのあと温泉に入りたいと思っています。機会があれば夏にも来て他のものも体験してみたいです」

(台湾からの観光客)「ここは家族向けの観光スポットですよね。子どもたちもここで楽しめるというのがいいですね」

(スノーパーク 村上祐介さん)「スキーを楽しんでもらえるような出発点になれればいいかなと思っています」

(宮永アナウンサー)「野球場の隣で真冬にスキーが楽しめる、まさにボールパークの魅力。シーズンを問わずどんどん広がっていきそうです!」

ボールパーク元年 新球場に188万人が来場

3月、ファイターズの新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」が開業。

開幕戦3戦での入場者数は延べ9万2千人にのぼりました。

北広島駅や新さっぽろに向かう帰りのバスには長蛇の列ができました。

(ファン)「(コンコースを)こうやって歩いていると球場がすぐ見えて、近くで見られる感じがいいです」

新球場の特徴は選手と観客の距離が近いことです。

選手たちも去年とは違う気持ちでプレーしていたといいます。

(松本剛選手)「どこまで見られているんだろうというくらい近いので気は抜けない。(グラウンドに)足を踏み入れた時にファンの方からの声援を感じると、よりいっそう気持ちが高まる」

チームはことし最下位という成績でしたが、去年よりも60万人近く多い188万人を超えるファンが球場に足を運びました。

Fビレッジは試合がない日の利用者も増えました。

新球場が開業した頃、オープン前から行列ができていたパン店では…

新施設が続々 試合がない日も楽しめる

(宮永アナウンサー)「きょうは試合のない平日昼間ということで、さすがに外の行列はないんですが、中に入りますと、このパンを求めにやってくるお客さんが結構いらっしゃるんですよね」

看板商品である「白トリュフの塩パン」は、開業から半年経っても1日に1500個売れるという人気ぶりが続きました。

(宮永アナウンサー)「きょうは何をしに来たのですか?」

(静岡からの観光客)「このパン(白トリュフの塩パン)を買いに」

(宮永アナウンサー)「これを目当てにわざわざ!」

野球場という概念を大きく変えた「Fビレッジ」。

3月の開業後も新しい施設が次々とオープンしました。

6月に誕生したアスレチック施設「アドベンチャーパーク」。

高さ8メートル・長さ5メートルの空中ブランコは、球場に飛び出していくような感覚が味わえます。

空中ブランコのほか、全長200mの間に14個のアトラクションが楽しめる本格的なアスレチックもあり、多くの親子連れが訪れていました。

Fビレッジ全体の来場者数は9月末に300万人を突破し、そのうち33%が試合観戦以外で来場していたということです。

(苫小牧から来た人)「エスコンに遊びに行くっていうのが1つの(出かける)選択肢になっているので、それは非常にありがたい」

Fビレッジ300万人超えるも「完成形ではない」

進化を続けるFビレッジの仕掛け人は、今のカタチが完成形ではないと話します。

(ファイターズスポーツ&エンターテイメント取締役 事業統轄本部長 前沢賢さん)「球場以外のエリアでいうと35%の出来高なので、まだあと65%くらいはやらなきゃいけないこととかやるべきことがまだあるので、全然完成形ではない。このエリア全体を行楽地化させようと思っているんですけど、そこからマチ化していく。(未完成の)のこりの65%の中には働く場所とか学ぶ場所とか、そういうのがあっても面白いかなと思う」

進化するボールパーク 新たなマチへ

10月、マチづくりの一歩ともなる北海道医療大学の移転合意が発表されました。

また、来年春完成予定の高齢者向けのマンションや医療施設などの建設も進んでいます。

野球シーズンが終わっても賑わいは続きました。

11月には、これまで沖縄で行われていた秋のキャンプが初めてエスコンフィールドで行われ、11日間で約10万1600人のファンが選手たちに声援を送りました。

さらに、ファイターズのファン感謝祭もことしはエスコンフィールドで開催されました。

(清宮幸太郎選手)「みんなを笑顔にしたい一心です!」

チケットは事前に完売。

3万人以上のファンが球場に詰めかけ、大盛況のうちに閉幕し、11月の終わりには新たに入団する8人の選手のお披露目が、エスコンフィールドで行われました。

(細野晴希投手)「先発でどこまで通用するのか試してみたい」

(新庄剛志監督)「僕は先発でしか考えていないです!」

選手たちは来年の北海道での飛躍を誓いました。

試合以外でも様々な仕掛けをして客を呼び、北海道を沸かせた「夢のボールパーク」。

来年はいったいどんな「夢」を見せてくれるのでしょうか?