一日も早い再会を願い 横田めぐみさんの同級生たちがチャリティーコンサート 《新潟》
拉致被害者の横田めぐみさん。10月5日、60歳の誕生日を迎えました。拉致されてから11月で47年、一日も早い再会を願い、同級生たちがチャリティーコンサートを開きました。
あどけない表情で笑う女の子は異国の地で“還暦”という節目の誕生日を迎えました。
10月5日、新潟市で開かれたコンサート。
めぐみさんの同級生たちが再会を願って毎年開いています。
〈同級生 池田正樹さん〉
「きょうはめぐみさんの60歳の還暦の誕生日なんです。13歳の少女が47年経って60歳ですよ、ひどすぎると思います」
1977年11月15日。
寄居中学校の1年生だった横田めぐみさんは部活を終えて自宅に帰る途中、北朝鮮に拉致されました。
帰国を果たせぬまま11月で47年。
ことし88歳になった母・早紀江さんは、ビデオメッセージで切実な思いを寄せました。
〈横田めぐみさんの母・早紀江さん〉
「47年という口にも出して言いたくないような長い人生でしたけど、まだ帰ってくることができません。どんなふうに過ごしているかもまったくわからない、本当になにも情報がない、思い描くことができない状況の中で、元気ではいるでしょうということぐらいしかわからない」
帰国を信じ、救出活動に取り組んでいた父・滋さん。
〈横田滋さん〉
「いまだに大勢の拉致被害者が北朝鮮に拘束されたまま帰ることができません」
娘との再会を果せぬまま4年前に亡くなりました。
〈弟・横田哲也さん〉
「ひとりも取り残さず、同胞も取り戻す。家族ではなく、私たち日本人に求められているのではないか」
北朝鮮に拉致され、2002年に帰国を果たした曽我ひとみさん。
めぐみさんとは一時、北朝鮮で共同生活を送っていました。
〈拉致被害者 曽我ひとみさん〉
「大好きな大好きなめぐみさんの誕生日です。60歳…本当に今どんな姿でいるのか想像もつきません。こんなにも長い時間めぐみさんと会えないなんて悲しくて悲しくてたまりません」
一緒に拉致された母・ミヨシさんの行方はわかっていません。
同級生たちが歌ったのは「翼をください」。合唱コンクールでめぐみさんと一緒に歌った思い出の曲です。
歌うことが大好きだっためぐみさん。
海の向こうにいる親友へ歌声を届けます。
〈同級生 池田正樹さん〉
「めぐみさんはじめ拉致被害者全員早急に帰国してほしい」
〈同級生 吉田直矢さん〉
「めぐみさんが戻ってくる、日本が救い出すこと。それが47年経っても戻ってこない、救い出せない。非常に悔しい思い」
60歳になった娘はどんな生活を送っているのか。なぜ、助けられないのか。
〈横田早紀江さん〉
「信じられないような年月をどうして助け出してあげることができないのでしょうと毎日、長い年月思い続けて。日朝会談を早めて、早く金正恩氏としっかりと眼を合わせて、よい交渉ができるように私たちは祈っています。本当にもう時間がないんです」
解決できないまま過ぎ去ったあまりに長い年月。
めぐみさんが拉致されてから11月で47年が経とうとしています。