止まらない円安 続々値上げ「買い控えでお店も困った」でもプラスの効果は?
円安の影響により、食料品など日常のほとんどの物が値上がりして生活には厳しい状況が続いています。
大分県内の影響を取材しました。
2011年10月31日、東日本大震災があったこの年、1ドル=75円32銭と史上最高値をつけました。
その後は110円前後まで戻って安定していましたが、ここに来て日米の金利差などもあり、急激に円安が進み、5月16日正午の時点で1ドル154円台をつけています。
こうした円安による一番の影響といえば、やはり物価の上昇。
県内を中心に店舗を展開する「マルミヤストア」でも、円安などの影響で輸入品の価格が高騰しています。
◆小川直希店長
「3か月前から比べると(全体的に・輸入品を中心に)約2割の値上げになっている」
アメリカ産牛肉の中でも、仕入れ価格が上がっているのが牛バラで、1キロあたり700円が1300円に。牛肩ロースが1300円が2000円などとなっています。
1,5倍から2倍近い価格上昇です。
また、キウイフルーツやパインといった果物や、オリーブオイルなども大幅に値上がりしています。
値上げはお店にもマイナスの影響が出ています。
◆小川直希店長
「販売価格に転嫁しないよう努力はしていますが、(値上げで)買われる数量が減ってきているのは事実なので、売り上げにも影響が出ている」
店の努力にも限界があり、値上がりは続き利用者からも切実な声が聞かれました。
◆買い物客
「極力(出費を)抑えないと年金暮らしだから大変」
「(商品が)全体的に高いから、結構割引の物を買ったりしている」
消費者にとっても店にとっても、厳しい状況が今後も続きそうです。
こうした円安、県内の経済全体ではどのように影響しているのか、大銀経済経営研究所の衛藤社長によりますと「円安は県内ではダメージの方が大きい。物価高は収まりそうになく、ほぼすべての物が値上がりしている」ということです。
逆に輸出という面からみると、今の円安は追い風と言えます。
県内でも追い風とまでは言えないものの、牛肉、それから木材、さらに水産物などといった、いわゆる一次産品に関しては輸出が伸びている傾向にあるということです。