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【胆沢ダム】貯水率例年の6割この時期としては最低 理由と影響は? 岩手・奥州市 

2024年7月4日 18:39
【胆沢ダム】貯水率例年の6割この時期としては最低 理由と影響は? 岩手・奥州市 

 岩手県内にある「北上川5大ダム」の一つ、奥州市の胆沢ダムではいま、この時期としては、貯水量がこれまでで最も少なくなっています。その理由と影響を取材しました。

記者「5大ダムの中で、最も高い127メートルの胆沢ダムです。ダムの岩の色が変わっているところが通常の水位の跡ということで、だいぶ水位が下がっているのがわかります」

 4日の貯水率は、例年のおよそ6割の49パーセント。2014年の運用開始以降、この時期としては最も低くなっています。

 関係者が集まって開かれた4日の協議会では、貯水量が少なくなった理由は、冬の積雪量が少なかったことや、4月中旬以降、雨が少なかったことだと報告されました。

 この先もまとまった雨が降らなければ、8月上旬には農業用水を供給できなくなるということです。

国土交通省 東北地方整備局北上川ダム統合管理事務所 小田桐 淳司所長
「一番胆沢ダムで量が多いのが農業のかんがい用水。厳しい状況になれば各利水者に節水をしていただくような、少しでも水の量が減らないように取り組んでいきたい」

 気象庁によると、この先1か月の東北の太平洋側の雨の量は、平年並か多い見込みで、今のところは問題なさそうですが、胆沢ダムでは今後の天気を注視しながら、関係者の情報交換を続けるとしています。

 5大ダムのうち、四十四田などほかの4つのダムは、平年よりも高い貯水率だということです。