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【海水浴に代わる取り組み】島の海水浴場への渡船を活用したクルーズ始まる 岩手県山田町

2024年7月29日 16:41
【海水浴に代わる取り組み】島の海水浴場への渡船を活用したクルーズ始まる 岩手県山田町

 岩手県山田町にあるオランダ島海水浴場は、南国を思わせる絶景の海が人気の観光スポットですが、今年は海開きをしていません。

 桟橋が壊れ、島に行くための船が運行できないためですが、町内では新たな観光の取り組みも始まっています。

 南国を思わせるエメラルドグリーンの海が広がり、気軽にリゾート気分を味わえることから、以前から人気があった山田町のオランダ島海水浴場。

 震災後は島に流れ着いたがれきを撤去し、船が発着できる浮桟橋を町が整備するなどして、2020年に再び泳げるようになりました。

 しかし、今年2月、高波で浮さん橋が壊れ、町から出港する船が島に着けない状況になったため、今年の海開きはやむなく見送りとなってしまいました。

 活躍の場を失った船を活用しようと、町の観光協会が今月始めたのがガイド付きで山田湾を巡る「山田湾クルーズ」です。

 クルーズでは養殖いかだや湾の入り口にある明神崎を間近に見ることができ、漁師など海の仕事をする人以外はなかなか見られない山田町ならではの風景を満喫できます。

 ガイドによる説明
「あれが明神崎。(山田の)お祭りの時に曳き舟出しますね。ここまで持ってきて、ここで塩と酒まいて拝んで、湾をぐるっと回って山田の漁港におみこしを上げる」

 お客さん
「海側から見ることがないんですね。いい経験になりました」
「海水浴出来ないのは残念かもしれないですけどクルーズは素敵な感じでした」

 山田町観光協会 沼崎真也 事務局長
「普段、行かないところというか、いわゆる山田の湾口のところまで普段見ることもございませんので、そこを見て山田の良さを改めて知ってもらうっていうのと、湾の中から見る養殖いかだとか、はえ縄の浮きが並んでいる様子というのは壮観だと思いますので、それをご覧いただいて、楽しんでいただければなと思ってました」

 山田湾クルーズは土日を中心に8月12日まで運行され、予約は山田町観光協会で受け付けています。

 なお、オランダ島の浮桟橋は復旧しても再び破損する可能性があるとして、山田町で対応を検討することにしています。

 関係者は来年こそ町が誇る絶景の海で多くの人に海水浴を楽しんでほしいと願っています。