参議院・岩手選挙区選出の自民党・広瀬めぐみ議員が、勤務実態のない女性を公設秘書として届け出て給与をだまし取った疑いで、東京地検特捜部は30日、岩手県盛岡市の事務所などに強制捜査に入りました。

　成田大輔記者
「東京地検特捜部の捜査員が段ボールを持って広瀬参議院議員の事務所が入るビルの中に入っていきます」

　東京地検特捜部は30日、盛岡市菜園の地元事務所、東京の議員会館事務所と広瀬議員の自宅に詐欺の疑いで家宅捜索に入りました。

　勤務実態がないとみられている公設秘書は、届け出をされている別の公設秘書の妻で、広瀬議員側は国から数百万円を給与として受けとったとみられています。

　広瀬議員は、家宅捜索が入った直後、記者の取材に応じ、「事情がまだ分かっていないので、分かりましたら対応します」と話しました。

　広瀬議員はことし3月に秘書の給与をめぐる疑惑を週刊誌で報じられたのを受け、ホームページで「記事内容は事実無根。目に留まりにくい活動が中心とはいえ、勤務実態があったことに間違いない」とコメントしていました。

　特捜部は、押収した資料の分析を進め、秘書給与をめぐる資金の流れなど実態解明を進めるものとみられます。

　広瀬議員は盛岡市出身、弁護士資格を持つ58歳で、おととし、参議院選挙の岩手選挙区で自民党新人として立候補し初当選していました。