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山形市中心部で77年にわたり愛されたウナギ料理店「染太」が5月末で閉店へ 経営不振など理由に

2024年4月30日 20:42
山形市中心部で77年にわたり愛されたウナギ料理店「染太」が5月末で閉店へ 経営不振など理由に

山形市中心部で70年以上にわたって愛され、一時は市内で数店舗を展開していたウナギ料理店「染太」が経営不振などを理由に5月末で閉店することが分かりました。

5月末で閉店するのは、山形市七日町3丁目にあるウナギ料理店「染太」です。

染太は、77年前の1947年に山形市七日町で営業を開始し、2年後の1949年に現在の場所に移転しました。

栄養がありエネルギー源となるウナギ料理を提供する店として人気を集め、1960年前後には山形駅前など市内に数店舗を展開しました。毎年7月の「土用の丑の日」には、店の前でウナギを炭火で焼く様子が風物詩となっていて、市内外から多くの客が訪れていました。
しかし、店によりますと、外食需要の多様化で「土用の丑の日」以外の時期の客足が減少したことやウナギの稚魚の減少による仕入れ価格の高騰も経営を圧迫し、3、4年前から赤字が続いていました。こうした状況から、金融機関とも相談した結果、今後の事業継続が難しいと判断したということです。

また、山形市が取り組んでいる中心市街地エリアの再開発に伴い、店の前の道路は2027年度までの完成を目指し、今後、拡幅工事が行われる予定となっています。工事の際は一時的に休業する必要があったため、工事の前の閉店を決めたということです。

染太の佐藤憲一社長は「経営が厳しい状況が続いていた。残念だが、やむを得ず閉店する」と話しています。