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はかない音色に聴き入る 白鷹町で音楽会 戦没作曲家・紺野陽吉が残した楽曲披露

2024年10月10日 16:59
はかない音色に聴き入る 白鷹町で音楽会 戦没作曲家・紺野陽吉が残した楽曲披露

白鷹町出身の戦没作曲家・紺野陽吉が愛用したバイオリンとギターを使った音楽会が9日開かれ、陽吉が遺した楽曲などが披露されました。

音楽会は、戦争で未来を絶たれた白鷹町出身の無名の作曲家・紺野陽吉を知ってもらおうと白鷹町の文化交流センターあゆーむで開かれました。町内の高齢者施設の利用者らを招待しての開催です。
紺野陽吉は、1913年に白鷹町で生まれました。旧制の長井中学校を卒業後に上京し、音楽の道を志しますが、28歳の時に出征ー。その後、1945年10月3日、旧満州の地で戦病死し、わずか32歳の若さでその生涯を閉じました。
あゆーむではこれまで、夢半ばで命を落とした陽吉の無念と、戦争の悲惨さを伝えたいと陽吉が実際に使っていたバイオリンの修復や演奏会を開催しています。
今回は山形市のバイオリニスト駒込綾さんと、仙台市のギタリスト小関佳宏さんが、陽吉の愛用したバイオリンとギターで、陽吉が遺した楽曲「弦楽二重奏曲」を披露しました。

バイオリニスト駒込綾さん「白鷹に生まれて白鷹で育って自然の声を聞いて育った紺野さんが作ったこの旋律は山の緑の深い感じがして素敵なメロディーだなと思っていつも演奏している」

訪れた人たちは、奏でられたメロディーや美しくもはかない音色に聴き入っていました。