山形県産サクランボ 高温障害で予想収量を大きく下回る見込み 凍霜害の3年前以下か
ことしの山形県産サクランボについてJAは26日、収穫期の高温で実が柔らかくなる高温障害が発生し、当初、平年よりもやや少ないと予想していた収穫量をさらに下回る可能性があるとの見方を示しました。
ことしの県産サクランボは、去年夏の猛暑の影響で実が2つにくっついたいわゆる「双子果」が多く見られました。
県が5月、「佐藤錦」と「紅秀峰」の園地で作柄調査を行った結果、「双子果」の影響で今シーズンの予想収穫量は平年よりもやや少ない1万2100トンと見込んでいました。
JA山形中央会は26日、6月の収穫期に入ってからの高温の影響を受け、サクランボの収穫量は予想をさらに下回る可能性があるとの見方を示しました。実が柔らかくなる高温障害が多く発生しているためということです。
JA山形中央会大武義孝参事「3年前の凍霜害を思い出すようなもしかしたらそれを下回る収穫量ではないかという園地もある」
県産サクランボは2021年には春先に芽が霜で覆われ実がならなくなる「凍霜害」の影響を受け、収穫量が9160トンと過去最低となりました。
ことしは2021年の状況とは異なり、収穫期に急に高温に見舞われたことで生産者の対応が追いつかず負担は大きくなっていると言います。
JA山形中央会大武義孝参事「3年前(凍霜害のとき)は春の段階でサクランボの実がならないということで人手をかけなかった。6月に入ってからの急な高温なのですでに人手をかけていて農家の経営は大変な状況と考えている」
JA山形中央会は27日、ことしの気象の状況やサクランボの生育状況などを分析し、来年に向けた対策を進めるよう吉村知事に対し要請します。