コロナ禍による影響も 山形県内の小中学校の不登校児童・生徒数2000人超 過去最多
山形県内の小・中学校で不登校の児童・生徒数は昨年度、合わせて2073人と初めて2千人を超え、過去最多を更新しました。不登校は年々、増加傾向にあり県は、官民連携のネットワークを結び、連携による支援強化を図っています。
官民連携のネットワークは不登校の小・中学生の支援強化のため、3年前に結成されました。行政や学校の担当者のほか、専門家、さらにフリースクールなどの民間の支援団体の代表が集まり、各団体で適切な支援ができるよう情報共有や意見交換をしています。県の担当者は20日、県内の不登校の児童・生徒数の状況を報告しました。
県内の小・中学校で不登校となった児童・生徒数は昨年度2073人に上っています。児童は前の年より257人多い685人。生徒は前の年より262人多い1388人となっていて、それぞれ過去最多を更新しています。
1000人当たりに占める割合は27・3人で全国平均を下回っているものの、増加傾向にあります。
県教育局・加藤淳一教育次長「コロナ禍によって登校しない状況や登校を強く促すことが難しい状況になったことで学校に行かないことに抵抗感が無くなったことが背景にあるのでは。なかなか学校に来づらい、あるいは状況によっては登校できる子が学校に来た時の環境整備や、その時のマンパワーなど県教委で出来ることは何か考えていきたい」
また、各委員による意見交換の中で、「不登校の児童・生徒を持つ保護者に各団体で取り組む支援を十分周知する必要がある」などの声が上がりました。専門家の1人は「統計上の不登校者数は30日以上の欠席に限られていて、放課後だけ登校する人や玄関先までしか来られない人も登校扱いになっている」として、数字以上に危機感を持つべきだと訴えました。