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酒田市の大雨被害の地域の新米品質検査始まる 1等米確認も収量は減少か

2024年9月18日 19:33
酒田市の大雨被害の地域の新米品質検査始まる 1等米確認も収量は減少か

7月の記録的大雨で被害を受けた酒田市の八幡地域などが管内のJA庄内みどりで、新米の品質検査が始まりました。大雨による冠水が長引いた田んぼでは、コメの粒が小さくなったり、もみに実が入らなくなったりする未熟粒の発生が懸念されています。

酒田市漆曽根にあるJA庄内みどり北平田倉庫では17日から、大雨で大きな被害を受けた八幡地域など管内の生産者が持ち込んだひとめぼれやはえぬきなどの品質検査が始まりました。倉庫では担当者がコメの袋からサンプルを抜き取り、検査員がコメの粒の大きさ、色味、胴割れがないかなどを見て、機械で水分量やたんぱく質などの成分をチェックしました。
その結果、17日分のほか、18日に持ち込まれた生産者10人のコメはすべて1等米だったということです。

JA庄内みどり検査員 佐藤哲也さん「問題なく1等米入っているけれども、水の関係の被害はやっぱり若干あるのかなコメの粒が小さいとか収量が取れないとかある」

7月の大雨でJA庄内みどり管内の田んぼでは、全体の65%に当たるおよそ7000ヘクタールが浸水、そのうち300ヘクタールは、土砂や流木などが流入し大きな被害を受けました。
一方で、同じ地域でも、田んぼごとに状況は全く異なるといいます。

八幡地域の生産者小松孝広さん(42)「ほ場(田んぼ)が水に一晩二晩つかってゴミなど流れて来ましたが、幸い水が引いた後はそれほど被害もなく、何とか刈り取りを迎えられたという状況です。コメ自体に大きい影響はないと思っています」
(ことしの収量は?)「10アールで1俵、60キロくらい収量が落ちているのではないかと思って刈っている」
(普通は10アールではえぬきだと?)「10俵いくところが9俵に落ちているんじゃないかな」

県庄内総合支庁酒田農業技術普及課は管内の田んぼを回って、浸水による稲の生育への影響を調査しています。

県庄内総合支庁酒田農業技術普及課「大雨災害が出穂期の直前ということでもみの中に実が入らない不稔という状況や浸水、冠水した時間によっては生育にばらつきが出たりすることが心配される。登熟も十分進んでいるので農作業安全に注意して適期刈り取りを進めていただきたい」

庄内北部の田んぼはいま、稲穂が大きく垂れ下がり、稲刈りが間もなく本格化します。しかし、大雨の影響によって生育が悪くなりコメの収量が落ち込む可能性もあり、生産者は不安を抱えながらの稲刈りとなりそうです。