外航クルーズ船の寄港が過去最多を予定 酒田市の高校生がボランティアで観光客おもてなし
山形県酒田市の港ではことし、外航クルーズ船の寄港がコロナ禍前を上回る過去最多の7回を予定しています。インバウンドの外国人観光客に酒田の魅力に触れてもらおうと、22日は高校生がおもてなしをしました。
酒田市の酒田北港にオランダ船籍の豪華外航クルーズ船「ウエステルダム」が入港しました。全長およそ285メートル、総重量およそ8万2000トンの大型客船で、乗客の定員はおよそ1900人です。「ウエステルダム」は現在、日本各地を巡っている途中で、酒田には4月8日に続いて2回目の寄港となります。
「ウエステルダム」が到着した古湊埠頭では歓迎のセレモニーが行われ、降り立った海外からの乗客たちは早速、バスやタクシーで酒田市内や羽黒山、加茂水族館などに向かいました。
酒田市中心部・中町の商店街では、市内の4つの高校からあわせて130人余りの生徒が参加し、ボランティアで英語によるガイドを行いました。
高校生「どちらからいらっしゃいました?」
乗客「私たちはアイルランドから来ました」
乗客「東京は忙しすぎる」「大きすぎて忙しすぎる」「京都は旅行客だらけでうんざり」「次は小さな街に来ようと。地方で多くの時間を過ごそうと思った」
高校生「むきそば?むきそばを知っているんですか?」
乗客「ええ。知ってますよ。むきそばはここにあるはず」
高校生「私もむきそばが好きです」
商店街では、書道部の生徒が白い扇に乗客の名前を漢字の当て字で書くサービスも。アメリカからの乗客の目を引いたのは、端午の節句を前に兜の飾りやこいのぼりなどがずらりと並んだ人形店です。
高校生「端午の節句です」
乗客「端午の節句の飾りですって」
乗客「僕は金色のがいいと思うな」
酒田商工会議所女性会・大泉公子副会長「日本文化に少しでも触れていただくのは幸せだ。酒田をみんなで盛り上げて応援していくことはとてもいいことだと思う。波及効果は私たちにも十分ありますので」
酒田北港では、ことし10月までに外航クルーズ船の寄港が過去最多の7回、予定されています。インバウンドの観光客に酒田や庄内の魅力を知ってもらうことで、地域経済の活性化にもつながることが期待されています。