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記録的な大雨から2週間 山形県内 自宅の再建を断念し他の地域に転出決めた人も

2024年8月8日 18:25
記録的な大雨から2週間 山形県内 自宅の再建を断念し他の地域に転出決めた人も

7月25日に庄内や最上を襲った記録的な大雨から2週間が経過しました。現在も避難所での生活を余儀なくされている人たちがいるほか、被害を受けた自宅の再建を断念し、他の地域に転出することを決めた人も出ています。

酒田市松山地域も最上川の竹田排水機場周辺で大きな浸水被害を受けました。この地域の松嶺コミュニティセンターの避難所では現在、4人が避難生活を送っています。居室になっている畳敷きの部屋には、段ボール製の仕切りと簡易ベッドなどが置かれています。避難者によりますと、これまでは座布団を並べて寝ていましたが、7日、ようやく布団が届けられゆっくり寝ることができたということです。

8日は午前7時半すぎに朝食用の弁当が届けられていました。こちらでは、被災した自宅に住んで食事などの支援を受けている人も14人いるということです。
センターに避難している女性は、酒田市が避難先として提供を始めた市営住宅に入居しようと1回目の抽選に応募しましたが、外れてしまいました。

避難者は「これからがまた私どうなるかが心配です。行政で知らせてくれる物を見る時間もないし携帯のホームページ開いて細かいものを理解するまでも時間かかるし本当これからが心配です」

女性は次の抽選を待ちながら自宅の片づけに通うということです。
酒田市では2000戸を超える住宅が浸水などの被害を受けたとみられています。こうした中、出来るだけ早く住宅などの被害認定を行うため、市外の各地から応援の職員が派遣されています。このうち、酒田市の友好都市となっている宮城県大崎市からも2人の職員が派遣され、土砂の被害が大きい北青沢地区などで被害調査に当たっています。

大崎市の職員は「やはり水害で土砂の堆積とかありますので片付けが急ぎやらなければいけないところがあります。自治体ごとの横のつながりということでお互い助け合いながら迅速に普段の生活に戻れるように支援していけたらなと思っています」

一方で、住宅に大きな被害が出たため再建を断念し、地区を離れる決断をした人もいます。

青沢自治会 相蘇隆治副会長「私はもう今週中には出ていこうかなと転出です。国道が通ってから本格的にどうするのか土砂撤去、解体、住む人いるのかいないのか住む意思があるのかその辺の見極めをしていくのではないかと思っています」

被災地では、道路や水道などインフラの復旧工事が進んではいるものの、甚大な被害が暮らしの再建に大きな影を落としています。